2020年岡崎市長選挙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 05:02 UTC 版)
2019年(令和元年)8月8日、元衆議院議員の中根康浩が翌年実施予定の岡崎市長選挙に立候補する意向を固めたことが報道により明らかとなった。同年12月4日、内田は3選に向けて出馬を表明。 2020年(令和2年)4月14日、連合愛知三河中地域協議会は内田の推薦を決定。6月7日、旧国民民主党は中根との旧来の関係からバランスを取って自主投票を決めるが、自民党・公明党・旧立憲民主党は、JAあいち三河ほか業界団体の後押しの強い内田に対し次々と推薦を出した。 同年夏から政局は野党再編を中心に回り、9月11日、立憲民主党の結党に合流しなかった旧国民民主党の議員により新「国民民主党」が設立された。この後内田は、旧党時代に一旦自主投票を決めた国民民主党からも推薦を受ける。「オール岡崎」と言われた現職陣営に対し、中根が頼みにするのは日本共産党の自主支援と通算10年にわたる国会議員のキャリアのみであり、かたくなな反共主義者である内田にとって「負ける」という可能性は何ひとつとしてないように思われた。 情勢が一変したのは、告示5日前の10月6日だった。中根は突然「年内に全市民へ5万円を給付する」と訴え、公約を追加した大量のパンフレットを各戸に配布し始めた。内田陣営に反論の準備を与えないための、告示直前まで温めてきた奇策であった。岡崎市の人口は10月1日時点で約38万6千人。1人当り5万円を配ると、総額は193億円を超える。中根は財源を「財政調整基金などさまざまな基金を取り崩す」と説明。これに対し市の財務担当者から「災害が起きたときの緊急支出や、小中学校など公共施設を長寿命化させる改修工事ができなくなる。正気の沙汰とは思えない」との声が上がるが、5万円給付のキャンペーンは市民を大きく巻き込み、投開票日の10月18日、中根が3万2千票余りの大差で内田を破り初当選した。 ※当日有権者数:307,734人 最終投票率:57.25%(前回比:+2.55pts) 候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持中根康浩 58 無所属 新 103,080.948票 59.4% (自主支援)日本共産党 内田康宏 67 無所属 現 70,469.051票 40.6% (推薦)自由民主党・立憲民主党・公明党・国民民主党・連合愛知
※この「2020年岡崎市長選挙」の解説は、「内田康宏」の解説の一部です。
「2020年岡崎市長選挙」を含む「内田康宏」の記事については、「内田康宏」の概要を参照ください。
2020年岡崎市長選挙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 04:54 UTC 版)
2019年8月8日、翌年10月に実施予定の岡崎市長選挙に立候補する意向を固めたことが明らかとなった。現職の内田康宏は同年12月4日に出馬表明。 2020年4月14日、連合愛知三河中地域協議会は内田の推薦を決定。中根と民主党・民進党時代に盟友関係にあった旧国民民主党がかろうじて自主投票を決めたものの、自民党、公明党、旧立憲民主党、JAあいち三河をはじめとする各業界団体など地元政財界はほぼ内田一色に染まった。同年9月の野党再編後、追い打ちをかけるように新「国民民主党」が内田の推薦を決定。対する中根の支持団体は日本共産党と市民グループ「あったか岡崎市政の会」のみであり、中根に勝機はないように思われた。 告示5日前の10月6日、中根は奇策に打って出た。「年内に全市民へ5万円を給付する」という追加公約であった。すぐに5万円給付を掲げたパンフレットの各戸への配布を開始する。岡崎市の人口は10月1日時点で約38万6千人。1人当り5万円を配ると、総額は193億円を超える。「基金を取り崩して財源に充てる」と説明する中根に対し、内田は選挙期間中「今まで蓄えてきた税金を自分の選挙のためだけに配ってしまうような人間に、人々の生活を幸せにすることが可能なのか。大地震が来たり、大規模な水害が起こったりしたらどうするのか。200億円ものお金を使い切ってしまったとき、立ち向かうための資金は残されていない」と訴えた。 10月12日夜、選対幹部は選挙事務所に訪れた新聞記者に対し「5万円欲しいか? 欲しいなら中根に入れろ」と言い放った。地元の自民党議員によれば、投票所では係員に「5万円くれる人はどっちか」と聞いて困らせる人がいたといい、係員が答えないと他の者が「こっちだ」と教える光景も見られたという。取材に対し同議員は「長年、選挙をやってきたが、こんな光景は初めてだ。税金を使った買収だよ」と述べた。 同年10月18日、投開票の結果、中根が内田を大差で破り初当選した。10月21日、岡崎市長に就任。 ※当日有権者数:307,734人 最終投票率:57.25%(前回比:+2.55pts) 候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持中根康浩 58 無所属 新 103,080.948票 59.4% (自主支援)日本共産党 内田康宏 67 無所属 現 70,469.051票 40.6% (推薦)自由民主党・立憲民主党・公明党・国民民主党・連合愛知
※この「2020年岡崎市長選挙」の解説は、「中根康浩」の解説の一部です。
「2020年岡崎市長選挙」を含む「中根康浩」の記事については、「中根康浩」の概要を参照ください。
- 2020年岡崎市長選挙のページへのリンク