2007年10月末から11月初旬
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「ジェンケム」の記事における「2007年10月末から11月初旬」の解説
Snopes.com(都市伝説リファレンスサイト)は2007年10月30日、ジェンケムの信憑性に関するレポートを公表した。当初列挙された現象を「未確定」としていたが、11月9日には「虚偽」に変更された。その最初の版においてSnopesは、TOTSEフォーラムに投稿されたPickwickのトリップ報告(このスレッドは2007年10月3日に説明なしに削除された)と、リークされたコリアー郡保安官事務所の警戒報告を引用した。 Snopesの発表の数日後、都市伝説の検証も行っているAbout.comにおいて、デイヴィッド・エメリーもまた、ジェンケムに関する、Snopesよりもより分析的なレポートを公表した。その中でジェンケムがアメリカの若年層で乱用される足がかりを得たという最近のニュースメディアの報道は疑わしく、「不完全なインターネットでの調査に基づくものだ」と結論づけた。 11月3日、2つの大手メディアの支局、アイオワ州メイソンシティーのKIMTおよびフロリダ州フォートマイヤーズのWINK NEWSの各テレビ局は、アメリカの高校生の間での、新しい幻覚誘発ドラッグジェンケムの噂を報道した。WINK NEWSによれば、コリアー郡保安官事務所はこのドラッグに関する警報を出したことを認めた。 11月5日、公的文書や逮捕記録、指名手配写真などが掲載されるウェブサイトThe Smoking Gunは、コリアー郡の警報を報道し、「このレポートそのものはウソ八百かもしれない」点に注意を促した。11月6日、ワシントン・ポストのコラムニスト、エミール・スタイナーは、彼のブログOFF/beat blog上でコリアー郡保安官事務所のメモ、Snopesの報告、およびWINK-TVの報道を取り上げ、ジェンケムの起源が「アフリカなど第3国」であることをコメントし、「麻薬取締局(DEA)のスポークスマンは、〔ジェンケムを〕試している人間はアメリカにもいることを強調した」、「匿名のDEAスポークスマンは、DEAはまだジェンケムをテストしていないが、『メタンの煙霧による幻覚』が引き起こされるのではないかという見解を示した」と述べた。彼はまた、ジェンケムのあらゆる使用は「危険で、悪くて、そしてばかげている」とした。 FOXニュースはスタイナーがワシントン・ポストにコラムを掲載してから8時間後にジェンケムに関する記事を流したが、Pickwickの「トリップ報告」とともに彼の後の撤回についても言及した。この記事の中でワシントンD.C. DEAのスポークスマン、ギャリソン・コートニーは、「それは糞尿ですので、私たちはそれを薬物には分類しません。」と明言している。 同日、イギリスの技術系タブロイドウェブサイトThe Registerも、リークされたメモ、Smoking Gun、Snopesおよびテレビニュースを引用してアメリカでのジェンケム現象の記事を掲載し、「真相はいまだ明らかになっていない」と結んでいる 。 11月7日、ABCニュースはウェブサイト上でジェンケムのニュースを報じた。その中でDEAスポークスマンのギャリソン・コートニーへのインタビューの内容を載せており、コートニーは「それがアフリカにあることは知っています… 私たちはそれに関する噂や推測をここで聞きましたが、動向の予測に不可欠なことは、まず推測によく耳を傾けることです。私たちが最初にフレオンやホイペット(亜酸化窒素。しばしばホイップクリーム缶に使用される)を子どもが吸引しているという話を耳にしたときもだいたい同じことが起きていました。」と述べた。このABCの報道もまた、その影響が現実に確認されるまで待たなければならないとしたら、早期の干渉が必要とされる多くの警察の仕事が不可能となるため、法執行機関によるこの噂と未確認の報道に対する追跡調査の必要性に集中した。 インディアナ州サウスベンドのWSBT-TVがローカルニュースで放送し、ウェブサイトに掲載した中では、親に対し「夜は(お子さんを)寝ずに待って、お子さんたちが寝る前に顔を見て、息の臭いを嗅ぐようにしましょう。」と忠告した。同日、テキサス州オースティンのNBC系列局KXAN-TVは、地元のティーンエイジャーとその親へのインタビューを行ってジェンケムについて報道した。Clean Investment Counselingのマイケル・ギンズバーグはKXANに対し、彼は「驚いてはいないが、少しナーバスに、そして恐れている」と述べた。ギンズバーグはジェンケムが地元で流行るということが非現実的だとは理解しておらず、「いったんそれが若者たちの一部のグループでオーケーになってしまうと、他のもっと多くでもオーケーになってしまう」とも述べた。 オーストラリアのメディアninemsnは11月8日、アメリカでのニュース報道を基に、ジェンケムのニュースをウェブサイトで伝えた。フロリダ州ジャクソンビルにあるCBS系列のCBS-47およびFOX系列のFox 30は配給されたレポートをウェブページ上で報じた。その中でジェンケムをワシントン・ポスト、ドラッジ・レポート、およびインサイド・エディションらの報道を引用しバットハッシュ(butt hash、尻麻薬)という俗語で言及した。これはFox 30テレビニュースでも取り上げられ、コリアー郡保安官事務所のティム・ゲレッティ警部へのインタビューも行われた。 配給されたレポートによると、ワシントンD.C.の若者たち聞いてみたところ、ジェンケムの存在は認識されておらず、それが何か聞くと、人々は嫌悪感を露にしたという 。 11月8日にフロリダで配給された新聞記事でも、リークされた保安官事務所のメモについて言及された。この記事では、別のDEAスポークスマンのラスティ・ペイン、パルメットリッジ高校校長およびコリアー郡衛生局へのインタビューが掲載されたが、メディアに広まっていた既存の漠然としたレポートを補足することはほとんどなかった。
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