1850年代後半:体制崩壊と共和党の結党とは? わかりやすく解説

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1850年代後半:体制崩壊と共和党の結党

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 03:30 UTC 版)

アメリカ合衆国民主党の歴史」の記事における「1850年代後半:体制崩壊と共和党の結党」の解説

1854年、強い抵抗があったにもかかわらず、ヤング・アメリカの幹部イリノイ州選出スティーブン・ダグラス上院議員は、カンザス・ネブラスカ法強引に成立させた。この法律カンザス準州ネブラスカ準州設置決めるものであったが、これらの準州奴隷制認めかどうかめぐって激しい対立生まれた結局、これらの準州が州に昇格する際に奴隷州とするか自由州とするか(英語版)を住民投票によって決定することとなり、これにより、法律主目的ではなかったものの、住民が「住民主権」により奴隷制度認めか否か決め制度設立されることになったジェームズ・ブキャナン南北融和図って連邦奴隷法を通過させようとしたが、そのためにかえって民主党分裂した北部民主党員多くは、「住民主権」を唱え奴隷を巡る連邦法民主的でないとするスティーブン・ダグラスの側につき、ブキャナン等は北部出身であるにもかかわらず南部寄りだとして「ドーフェイス(英語版)」(小麦粉をこねて作った顔のように、簡単に反対勢力になびく人を指す侮蔑語)と呼ばれた奴隷問題背景大きな政界再編起きカンザス・ネブラスカ法廃止奴隷制反対掲げて共和党結党され、ホイッグ党事実上、これに吸収された。民主党自体生き残ったが、北部では多く党員(及び1948年以降自由土地党入党していた人々)が共和党入党した共和党北部民主党圧倒し1860年までに北部のほぼ全州掌握して選挙人団多数固めた共和党は、ピアースブキャナンなどのドーフェイスを含む北部民主党員も、スティーブン・ダグラスルイス・カスのような住民主権主張する者たちも、皆すべて奴隷権力共犯者だと批判した。そして、連邦政府奴隷所有者掌握されており、自由の進展阻害していると主張した1860年大統領選挙では共和党エイブラハム・リンカーン選出され事前危惧通り内戦へ突入していくことになる。一方民主党は、ブキャナン大統領後継者選び南北分裂しそれぞれに候補者指名する事態となり、結果として共和党優勢に加担した1860年4月チャールストン大学講堂行われた1860年民主党全国大会英語版)において、奴隷制強く支持し南部諸州独立唱える急進的なファイア・イーター(英語版)に従う形で、南部民主党員一部退席したその後6月ボルティモア行われた大会でも、準州住民投票否決したとしても準州奴隷制認めることを支持する決議案否決されると、再びファイア・イーターに導かれて退席者が出た北部民主党員イリノイ州選出スティーブン・A・ダグラス上院議員大統領候補に、ハーシェル・J・ジョンソン英語版)元ジョージア州知事副大統領候補として指名した。それに対し南部民主党員は、奴隷制度支持するケンタッキー州選出現職副大統領ジョン・C・ブレッキンリッジ大統領候補として、元オレゴン州知事のジョセフ・レーン(英語版)を副大統領候補として指名したまた、南部民主党員一部立憲連合党入党し、その正副大統領候補であるテネシー州出身ジョン・ベル下院議長陸軍長官マサチューセッツ州出身エドワード・エヴァレットいずれもホイッグ党の有力指導者であった)を支持したこのような民主党分裂共和党勝利を招きエイブラハム・リンカーン第16代合衆国大統領選ばれた。ダグラス全国回って選挙運動行い一般投票得票数では第2位につけたが、選挙人獲得できたのはミズーリ州ニュージャージー州2州のみだった。ブレッキンリッジ11奴隷州を獲得し選挙人選挙では2位だったが、一般投票得票数では3位だった。

※この「1850年代後半:体制崩壊と共和党の結党」の解説は、「アメリカ合衆国民主党の歴史」の解説の一部です。
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