1部あらすじ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 06:04 UTC 版)
アーカムのシュリュズベリイ博士が、1915年に消息を絶ち、1935年に突如帰還する。また1925年のルルイエ浮上から10年の間に、世界中で邪教団の活動が活発化する。 1938年6月、博士は「想像力に欠如した者」という奇妙な条件で秘書求人を出す。面接に合格したアンドルー・フェランは、博士の屋敷に住み込みで働き始める。彼は博士の屋敷を訪れて来た水夫フェルナンデスから「ペルー奥地で怪物と教団を目撃した」という証言を得るが、後日フェルナンデスは怪死を遂げる。 博士から勧められて黄金の蜂蜜酒を飲んだアンドルーは速やかに眠りにつき、奇妙にリアルな夢を見る。 第1の夢:博士に従い、有翼生物バイアクヘーに騎乗し、南米ペルーの地底湖・水夫フェルナンデスが話していた場所を訪れる。博士が信者を装って原住民に質問し、儀式は明日であると返答を得る。去り際に、アンドルーはおぞましい姿をしたクトゥルフの従者を目撃する。 翌日アンドルーは、博士の指示でミスカトニック大学付属図書館に調査に行き、出会ったピーバディ老司書から博士が20年間失踪していたことを知らされる。その夜、博士は一時的に姿を消し、翌朝には何事もなかったように戻って来ていたが、アンドルーは怪訝さを感じ取る。続いて数日後の新聞で、ペルーで地盤沈下が起こり原住民が全滅したことが報道される。※博士が地底湖を爆破し、邪教徒200人以上を皆殺しにした。 第2の夢:博士と共にバイアクヘーでイギリスに行き、邪神に連れ去られてルルイエにいた男性から、ルルイエの位置を聞き出す。 第3の夢:ルルイエの遺跡で、洞窟を爆破してクトゥルフを埋める。触手から間一髪で逃れ、バイアクヘーで離脱する。 当初アンドルーは単なる夢としか思わなかったが、次第にリアルすぎる夢が現実と区別がつかなくなったことに不安を感じ始め、精神科を受診する。医師は疲労やストレスを指摘し、休職と帰宅を薦める。だがアンドルーは靴の汚れやイギリスの新聞といった数々の物証から混乱に陥る。診察から戻ったアンドルーは退職を申し出ようとするが、博士は逃走のための荷造りをしており、アンドルーにすぐさま資料を図書館に寄贈するように命じる。博士はアンドルーに夢の記憶が残っていた手違いを認め、「3つの夢は現実の出来事であること」「自分は20年間セラエノにいたこと」「クトゥルフとの闘争」等について説明し、続いて自分とアンドルーは遂に敵に目をつけられたと告げる。博士はアンドルーに、アーカムから離れて逃げるよう命じ、さらに護身用アイテムも手渡す。その夜、博士の屋敷は火事で全焼し、博士は行方不明となる。 アンドルーはボストンの自宅に戻るも、ついに敵が近づいてきたことを察知する。アンドルーは博士に教わった方法でバイアクヘーを召喚し、難を逃れる。失踪したアンドルーの部屋には手記が遺されており、後年一部削除された上で公表される。
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