高田鉱山時代から共立鉱業株式会社経営時代とは? わかりやすく解説

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高田鉱山時代から共立鉱業株式会社経営時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/06 02:43 UTC 版)

細倉鉱山」の記事における「高田鉱山時代から共立鉱業株式会社経営時代」の解説

1896年明治29年後半から細倉鉱山経営困難になり始め1897年明治30年)には急激な収益低下見舞われることになった。これはまず鉛の市場価格下落した上に、物価高騰し鉄道建設などによる東北地方一帯建設ブームにより、鉱山労働者確保困難になったことにより労働者賃金上昇したため収益率低下したことが原因であった。そんな状況追い討ちをかけたのが1897年金本位制復帰であった金本位制復帰によって細倉鉱山の主要産物での一つであった価格暴落したそのような困難な状況の中、1897年7月から9月にかけての長雨豪雨により細倉鉱山坑道水没し坑道構築必要な材木もまた洪水によって流出した経営大きな打撃を蒙った細倉鉱山株式会社は、1898年12月解散追い込まれた。 1899年明治32年4月細倉鉱山株式会社大株主一人であった高田慎蔵鉱山事業一切引き取りその後昭和初年まで細倉鉱山経営者名を取った高田鉱山呼ばれるようになった高田鉱山経営当初比較的順調であったが、1901年明治34年)に発生した価格暴落大きな痛手を蒙り、1902年明治35年12月には休山やむなき至った休山追い込まれ高田鉱山救ったのは亜鉛登場であったこれまで日本では亜鉛需要少なく、また精錬方法も未熟であったため、鉛の鉱石である方鉛鉱などとともに大量に採掘されていた亜鉛鉱石閃亜鉛鉱使用されることなく捨てられていた。それが1904年明治37年)から1905年明治38年)頃から亜鉛需要日本国内高まり始めたため、高田鉱山捨てられていた閃亜鉛鉱にも注目の目が集まることになった1909年明治42年)、高田鉱山再開して産出した閃亜鉛鉱輸出されるようになった亜鉛採掘によって息を吹き返し高田鉱山であったが、1914年大正3年)から始まった第一次世界大戦亜鉛需要急増させ、高田鉱山にとって追い風となった当時弾丸薬莢には純度の高い亜鉛用いられることが多く戦争激化によって世界中で亜鉛消費量激増しこれまで日本イギリスから亜鉛輸入してきたが、戦争激化に伴いイギリス亜鉛禁輸踏み切ったため、どうしても日本亜鉛生産乗り出さねばならなくなった1915年大正4年12月高田鉱山所長であった山本豊次は電気分解によって高品位亜鉛精錬成功し、翌1916年大正5年)から本格的な電気亜鉛生産開始した。しかし電気亜鉛精錬には大電力が必要で、当時の状況では利用可能電力不足していたために、近隣水力発電所から電力の供給を受ける契約を結ぶなどして電気亜鉛生産努めた第一次世界大戦終結後厳し不況と、戦争終結による亜鉛需要低下、そして経営者高田慎蔵1918年大正7年)に死去したことが重なり高田鉱山経営困難になっていった1923年大正12年)には高田鉱山大火災発生して経営の悪化拍車がかかり、1925年大正14年)、ついに鉱山日本興業銀行抵当物となってしまった。そして1928年共立鉱業株式会社高田鉱山経営権移り同時に鉱山名も高田鉱山からもとの細倉鉱山へと戻された。 共立鉱業探鉱に力を注ぎ、それから浮遊選鉱法導入によって鉱石中からの亜鉛回収率上げるなどの鉱山設備改善行ったが、折から昭和金融恐慌とそれに続く昭和恐慌のため鉛と亜鉛市場低迷し経営困難が続いたそのような中、共立鉱業から三菱鉱業細倉鉱山売却する話が持ち上がり1934年3月細倉鉱山三菱鉱業株式会社傘下入った

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