高まるジプシーの独立心
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/18 07:03 UTC 版)
「ディー・ディー・ブランチャード殺害事件」の記事における「高まるジプシーの独立心」の解説
ディーディーは、少なくとも一度は娘の出生証明書のコピーを偽造し、彼女がまだ10代であるという主張を支えるために生年月日を1995年に書き換えたようである。ジプシーはその後のインタビューで、彼女は15年間本当の年齢がわからなかったと述べた。またディーディーは、オリジナルの出生証明書がカトリーナの後の洪水の際に失われたと主張することもあった。実際には、ディーディーはジプシーの本物の出生証明書のコピーを保管していた。ある時、病院に診察を受けに来た際にジプシーがそれを目にして混乱したが、ディーディーは誤植だと説明したと彼女は回想している。 2001年以来、ジプシーは車椅子でも溶け込みやすいSFやファンタジーのコンベンションに参加し、時にはコスプレをすることもあった。2011年のイベントの際にジプシーは母親から逃げようとしたが、その試みは娘がオンラインで出会った男性と一緒にホテルの部屋にいるのを母親が見つけた時に終わった。ディーディーは再度、ジプシーのより若い誕生日の偽の書類を作り、警察に通報すると脅した。後にジプシーは、ディーディーがハンマーでコンピューターを破壊し、ジプシーが再び逃げようとした場合には指に同じことをすると脅したことを回想している。また彼女は、ジプシーに手錠をかけてベッドに2週間拘束した。ディーディーは後に、ジプシーが心神喪失状態にあることを申告する書類を警察に提出したと言い、ジプシーが助けを求めて警察に駆け込んでも彼らは信じようとしないと彼女に思い込ませた。 ジプシーは母親の厳しい監視を避けるために、母親が就寝した後にインターネットを使っていたが、2012年頃、ジプシーはウィスコンシン州ビッグ・ベンド(英語版)に住む同年代のニコラス・ゴデジョンという男性とオンラインで連絡を取っていた(彼女によると、二人は独身クリスチャンのグループで出会った)。ゴデジョンは、いくつかの問題を抱えていた。公然わいせつ罪の犯罪歴と精神疾患の病歴があり、時には解離性同一性障害もしくは自閉症であると言われることもあった。 隣人で23歳のアレア・ウッドマンシーは、ジプシーが自分の年齢に近いことを知らず、自分自身を「姉」と考えていた。2014年、ジプシーはウッドマンシーに、彼女とゴデジョンが駆け落ちについて話し合い、将来の子供たちに付ける名前を選んでいたことを打ち明けた。ジプシーは5つのFacebookアカウントを持っており、ゴデジョンとオンラインでいちゃついたり、彼がより興味を持っている(とジプシーが後に主張した)BDSMの要素を用いたやりとりをすることも時折あった。ウッドマンシーは依然として、ジプシーは若過ぎてオンラインのセクシャル・プレデターに利用されてしまう可能性があると考えており、やめるように説得しようとしていた。彼女はジプシーの計画を、単なる「空想と夢であり、このようなことが本当に起こるわけがない」と考えていた。ディーディーは娘がインターネットを使用できないようにしようとするあまり、娘の電話とノートパソコンを破壊するまでに至ったが、ジプシーは彼女がシェアした投稿を印刷して保管していたウッドマンシーと2014年まで連絡を取り続けた。 翌年、ジプシーはスプリングフィールドでゴデジョンと母親を会わせる計画を立て、彼に費用を支払った。その計画は、ジプシーとディーディーが二人ともコスプレをして映画館にいる時にゴデジョンと偶然出会い、見掛け上それをきっかけとして交際を始めることになり、彼を母親に紹介するというものだった。ゴデジョンによると、二人が初めて直接会うとすぐにジプシーは彼をトイレに連れて行き、そこでセックスをした。しかし彼女は、直接会った彼をオンラインでの印象ほど魅力的に思わなかったようである。彼女は後に、彼は「気味が悪かった」と述べている。二人はインターネット上での交流を続け、そしてディーディーを殺す計画を立て始めた。
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