首相の選出方法
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イスラエルでは、議院内閣制に基づき、クネセト(イスラエルの議会)の議員の中から首相が選出される。ただし、クネセトによる首相指名は行われず、儀礼的な国家元首である大統領が、クネセトで第一党となった政党の党首又は連立政党のリーダーを首相候補に指名し、組閣を委任するという形式を採用している。組閣委任を受けた首相候補は内閣の閣僚名簿をクネセトに提出し、これがクネセトで承認された後、大統領が正式な首相任命を行う。
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首相の選出方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 07:51 UTC 版)
政党政治が発展した現在では慣習法(憲法的習律)により、イギリスの議会庶民院(下院)議員(Member of Parliament, MP)の中から、総選挙で庶民院の過半数の議席を獲得した政党の党首が任命されている。庶民院議員に限定されるという慣例は20世紀に成立したものであり、18世紀には圧倒的に上院の貴族院議員の方が多く、19世紀に至っても貴族院議員が首相である時期は50年を超える。最後の貴族院議員の首相は1902年まで首相を務めた第3代ソールズベリー侯爵ロバート・ガスコイン=セシル(保守党政権)である。しかし20世紀半ばに入っても首相が庶民院議員に限定されるとの慣習が女王を拘束できているかどうかは怪しい。1963年には第14代ヒューム伯爵アレグザンダー・ダグラス=ヒュームに組閣の大命があったからである。このときはヒューム伯自身が爵位を返上して庶民院議員補欠選挙に出て庶民院議員になる事で対応している。 任命者は国王(女王)である。首相の任命は国王大権事項であり、最も重大な大権の一つといえる。日本の首相は国会(下院:衆議院および上院:参議院)の指名に基づき天皇が任命するが、イギリスでは議会による首相指名の手続きのないままに王が議会の状況から判断して任命する。 これは王が専制的に首相任命を行う危険をはらんでいる。とりわけどの党も過半数を獲得できなかった時と首相が死亡・退任したが、政権与党内に衆目の一致する後継者がいない時にその危険が生じる。事実、現女王エリザベス2世の時代(在位:1952年2月6日 - )に入ってからも何度か女王個人の裁量権が発揮されたケースが起きている。歴代イギリス国王は遡れば遡るほど王意を政治に実現させることにこだわり、重臣をどのポストに就けるかに大きな影響力をもった。特にハノーヴァー朝前期の三王(ジョージ1世からジョージ3世)はそうだった。 単純小選挙区制が採用されているイギリスでは通常、二大政党のいずれか一方が単独で過半数の議席を獲得するが、稀にどの政党も単独過半数の議席を獲得できない「ハング・パーラメント」と呼ばれる状態になることがあり、こうした場合には二大政党のいずれかが少数政党と連立政権を組むか、もしくは少数与党政権となる。また、ハング・パーラメントとは異なるものの、世界恐慌時や戦時体制下などにおいては挙国一致内閣が組まれた例がある。 第二次世界大戦後のイギリスでは、1974年と2010年の総選挙においてハング・パーラメントが発生している。1974年の際は労働党の少数与党政権となって不安定な政権運営が続き、8ヶ月後に再び解散・総選挙が行われたが、2010年の際には保守党と自由民主党による連立政権が組まれた。
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