頭胸部とは? わかりやすく解説

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とうきょう‐ぶ【頭胸部】

読み方:とうきょうぶ

エビ・カニやクモ類の、頭部と胸部との区別がなく一つになっている部分


頭胸部

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 08:16 UTC 版)

頭胸部(とうきょうぶ、英語: cephalothorax)とは、一部の節足動物の体の前部に用いられる名称。主にカニエビに見られるような、頭部胸部の融合でできた部分を示す[1][2]


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  8. ^ Haug, Carolin; Sallam, Wafaa S.; Maas, Andreas; Waloszek, Dieter; Kutschera, Verena; Haug, Joachim T. (2012-11-14). “Tagmatization in Stomatopoda – reconsidering functional units of modern-day mantis shrimps (Verunipeltata, Hoplocarida) and implications for the interpretation of fossils”. Frontiers in Zoology 9 (1): 31. doi:10.1186/1742-9994-9-31. ISSN 1742-9994. PMC PMC3542093. PMID 23148643. https://doi.org/10.1186/1742-9994-9-31. 
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  11. ^ Vannier, Jean; Aria, Cédric; Taylor, Rod S.; Caron, Jean-Bernard. Waptia fieldensis Walcott, a mandibulate arthropod from the middle Cambrian Burgess Shale”. Royal Society Open Science 5 (6): 172206. doi:10.1098/rsos.172206. PMC PMC6030330. PMID 30110460. https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.172206. 
  12. ^ a b c d e f A., Dunlop, Jason; C., Lamsdell, James (2017). “Segmentation and tagmosis in Chelicerata” (英語). Arthropod Structure & Development 46 (3). ISSN 1467-8039. https://www.academia.edu/28212892. 
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  14. ^ Winter, Gerhard (1980) (英語). Palaeoisopus, Palaeopantopus and Palaeothea, pycnogonid arthropods from the Lower Devonian Hunsrück Slate, West Germany.. https://www.academia.edu/5146832. 


「頭胸部」の続きの解説一覧

頭胸部(頭部)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 07:30 UTC 版)

ムカデエビ綱」の記事における「頭胸部(頭部)」の解説

.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}} 一般化されるムカデエビ頭部と胴部前端数節の背面1枚目)と腹面2枚目)の構造。 頭胸部(cephalothorax)は先節と第1-5体節でできている元の頭部直後の元の第1胴節(第6体節)と癒合したものであり、その背面1枚の頭head shield)に覆われるが、多く甲殻類見られる幅広い背甲carapace)をなしていない。なお、この部分はしばしばこうして「頭胸部」と呼ばれるものの、ムカデエビ体制には元から「胸部」というの区分はなく(後述参照)、英語の文記載でもこの頭胸部全体を「cephalon」(頭部)と呼ぶのが一般的である。 現生種に眼はないが、頭胸部の前端複眼を持つと考えられる化石種はある。 頭胸部は前端の下に1対の額糸(frontal filaments)という短い付属肢のような構造体があり、主幹部である「main filaments」とそれに付属したのようなaccessory branches」という2パーツからなる。額糸の直後は2対の二叉型の触角が備わる。第1触角(antennule)は感覚毛(aesthetasc)を持つ基部から2本の細い分かれそのうち上側dorsal ramus)は長く下側ventral ramus)はやや短くいずれも途中複数の節に分かれている。第2触角antenna)はかなり短く分節のない葉状の外肢(exopod)と湾曲した3肢節をもつ内肢(endopod)からなる一般化されるムカデエビの第1小顎、第2小顎、および顎脚構造触角続けて口器があり、1枚の上唇(labrum)に覆われる1対の大顎mandible)、および第1小顎(maxillula ないし first maxilla)・第2小顎maxilla ないし second maxilla)・顎脚maxilliped)という3対の把握型の付属肢からなる口器付属肢はいずれも単型で、大顎大顎髭(mandibular palp)はなく、第1小顎先端が牙状で、毒腺開口部がある。第1と第2小顎は7肢節からなり基部嚙み合わせ数本内葉(endite)がある。顎脚は9肢節からなり、元の第1胴節に由来とされるが、頭部由来の第2小顎似通う形態持ちいずれも先端の爪には複雑な配置になる剛毛小孔などの構造集約している(併せてterminal claw complex」と呼ばれる)。 第1・第2小顎顎脚付け根から先端まで、基部をなす「proximal segments」・上腕のような「lacertus」・前腕のような「brachium」という3部として大別され、lacertus と brachium の接続部に当たる肘のような部分は「elbow」と呼ばれるその構成次の通り付属肢/肢節に当たる部位Proximal segmentsLacertusBrachium第1小顎3節:第1-3肢節基本としてそれぞれの肢節に1本の内葉を持つ 1節:第4肢節 3節:第5-7肢節第7肢節は牙をなし、毒腺開口部がある 第2小顎2節:第1-2肢節基本として第1肢節に3本内葉を持つ 1節:第3肢節 4節:第4-7肢節第7肢節の先端terminal claw complex を持つ 顎脚3節:第1-3肢節 1節:第4肢節 5節:第5-9肢節第9肢節の先端terminal claw complex を持つ

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頭胸部(前体)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 06:13 UTC 版)

クモ」の記事における「頭胸部(前体)」の解説

前体(prosoma)は先節6つ体節から癒合し、一般に「頭胸部」(cephalothorax)と呼ばれる。他のクモガタ類と同様、ここには鋏角1対・触肢1対・歩脚4対という計6対の付属肢関節肢)がある。口の前には鎌状になった鋏角があり、クモ類ではこれを「上顎」とも呼ぶ。その後ろからは1対の触肢と4対の歩脚並んでいる。 頭胸部背面の外骨格は完全に一体化した背甲carapace)であるが、第1歩脚の基部のあたりから前後には高さや形に差があることがある。特にその間に溝がある場合、頸溝という。前部には目があり、基本的に8つの目が2列に並んでいるが、その配列位置は科によって異なり分類上重要な特徴になっている。網を張らず生活するクモでは、そのうちいくつか大きくなっているものがある。一部の群では紫外線を見ることができる。 歩脚をもつ部位多く場合に目と鋏角をもつ前部より幅広く背面中央には小さなくぼみがあることが多く、これを中窪という。また歩脚隙間向かって溝が走ることも多く、これを放射溝という。

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頭胸部

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 15:24 UTC 版)

ワプティア」の記事における「頭胸部」の解説

頭部直後複数体節癒合してできた頭胸部(cephalothorax)は、鞍のように広げた二枚貝状の背甲carapace)で背面左右覆われている。背甲後縁は頭胸部を超えて直後2番目の体節まで覆い被さる背甲表面と縁は滑らかで、隆起線・関節などの構造一切ない(かつては正中線関節になって背甲全体左右2つ分かれる解釈されたが、Vannier et al. 2018再検証に否定的とされる)。部分的に解離した化石標本では常に後方から前に反り上げるため、この背甲内側は頭胸部全体ではなくその先頭のみに連結していたと考えられる。 頭胸部の先頭中央には、1枚目立たない三角形甲皮anterior sclerite)が突出し、その左右に葉状突出部(lobe-like projections)と、短い眼柄付属した複眼それぞれ1対もつ。この三角形甲皮は、かつて一部軟甲類コノハエビ類とシャコ類)に見られるような状の額板(rostral plate)と解釈されたが、再検証により額板ではなく左右突出部と眼柄連結した複合体だと示されるまた、この甲皮中眼単眼)をもつとも解釈されたが、再検証ではそれを示唆する証拠が見つからなかった。 発達した1対の触角antenna)は複眼直後から正面突出し先端ほど細くなる長い10節に分れ先端以外の肢節はそれぞれの前縁がやや膨らんで数本剛毛(setae)に囲まれる。この触角中大脳性(第1体由来)で、すなわち六脚類多足類触角、および甲殻類の第1触角相同だと考えられる前述触角後述大顎の間にあるはずの後大脳性(第2体節由来甲殻類の第2触角に当たる)付属肢見当たらず六脚類多足類のように二次的に退化消失(すなわち第2体節は間挿体節 intercalary segment変化)したと考えられるまた、それと同じ位置にあるはずの上唇らしき構造見当たらないが、これは先頭甲皮何らかの複合体をなした可能性がある。 触角第1歩脚型付属肢の間は目立たない顎で、各1対の大顎mandible)と小顎知られている。大顎丸み帯びて内縁には硬化した鋸歯外側には3節に分れブラシ状の大顎髭(mandibular palp)をもつ。小顎は6節以上に分かれた短い歩脚型で、細かな剛毛と1対の爪をもつ。この小顎は第1小顎(maxillula, 1st maxilla)で、口は大顎の奥にあった推測される明確に特化した第2小顎見当たらない(Strausfeld 2016 では短く特化した第2小顎をもつと解釈されたが、Vannier et al. 2018再検証でそれは大顎髭の見間違いだと指摘される)。 小顎直後には複数対の歩脚付属肢があり、後方ほどわずかに長くなる。これらの付属肢一部記載では5対や二叉型(短い外肢 exopod をもつ)と解釈されたが、Vannier et al. 2018再検証により、4対のみで全てが単型だと示される(Strausfeld 2016 の "外肢" は後述原節と内突起見間違い)。前方に傾いて畳まれ先端の内肢(endopod)はいずれ末端の爪を含めて5節に分れるが、それ以外特徴はやや異なる。前の3対の原節(basipod)は丈夫な4節に分れ、各肢節の内側に1本の突起(endite)がある。原節第1肢節以外の突起全て先端分岐してそのうち第1歩脚型付属肢のものは肥厚三叉状、第2-3歩脚付属肢のものは細い二叉状。第4歩脚付属肢原節長大で内突起はなく、むしろ直後体節羽毛付属肢後述)のように、数多く環形の筋(annulation)に分かれ外縁沿って葉状構造体lamella)が並んでいる。 特化した第2小顎らしき付属肢見当たらないため、大顎類の顎の基本構成(1対の大顎と2対の小顎をもつ)を踏まえると、その直後にある第1歩脚型付属肢は「未分化の原始的な第2小顎」であるかもしれない。もしこれを第2小顎、すなわち頭部付属肢として認めれば、ワプティア頭部は他の大顎類同様の体節数(先節+第1-5体節)をもつとなる。 ワプティアの頭胸部の体節構成解釈体節先節12(間挿体節)345678付属肢 上唇触角退化大顎 第1小顎 第1歩脚型付属肢(第2小顎?) 第2歩脚付属肢 第3歩脚付属肢 第4歩脚付属肢

※この「頭胸部」の解説は、「ワプティア」の解説の一部です。
「頭胸部」を含む「ワプティア」の記事については、「ワプティア」の概要を参照ください。

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