音楽作品とその影響力
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「エルナンド・フランコ」の記事における「音楽作品とその影響力」の解説
フランコは、現存する限りで20曲のモテットと16曲のマニフィカト、4声体のエレミアの哀歌1曲を遺した。ミサ曲は1曲も作曲しなかったようだが、スペインの聖歌隊の指導者としては異例の「手抜き」である。しかし、フランコ作品は大半が散逸したということかもしれない。フランコと同名の作曲家による、ナワトル語によるいくつかの賛美歌が存在しているが、現在ではその作曲家は、キリスト教に改宗して受洗した際、当時の習慣にあったように、フランコの氏名をもらい受けた先住民だったろうと推論されている。(もしその通りなら、それらの賛美歌は、原アメリカ人作曲家によってヨーロッパの伝統的な記譜法で作曲された、現存する最古の楽譜ということになる。) フランコの作曲様式は、同時期の他のスペイン人作曲家の様式に関連性があるものの、むしろ保守的であり、不協和音の扱いに慎重であり、半音階進行や技巧性を避け、実に禁欲主義に傾きがちである。マニフィカトの作曲作法は、モラーレスの流儀に影響されている。フランコ作品の声域は限られており、ことによると、ヨーロッパの音楽水準にまで達してはいない自分の聖歌隊の歌唱能力を反映させたのかもしれない。 フランコはグアテマラにおける最初の作曲家の一人である。グアテマラ大聖堂の文書館に眠る2つの曲、《啓示の光 Lumen ad revelationem 》と《いざ主を讃美せん Benedicamus Domino 》は、かの地に現存する最も初期の手稿譜である。メキシコにはフランコ以前に作曲家がいたが、同時代の人々から、メキシコで最高の作曲家と見なされたのはフランコだった。
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音楽作品とその影響力
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「ジル・バンショワ」の記事における「音楽作品とその影響力」の解説
バンショワは、15世紀の最も優れた旋律家と見なされてきた。入念に作り出された旋律線は、歌いやすくて、すこぶる覚えやすい。バンショワの旋律は、数十年経っても模倣され続け、しばしば後代の作曲家によるミサ曲において、素材として流用されている。バンショワ作品のほとんどは、宗教曲の場合でさえ、輪郭が単純明快で、時に禁欲的ですらある。バンショワの作風と、前世紀のアルス・スブティリオルの極端な複雑さとの間に、それ以上の対照性を認めることはたやすくない。バンショワの世俗歌曲の多くはロンドー rondeaux(ロンド形式のことでなく、中世フランスで最も普通の詩形)で構成されている。だがバンショワが簡潔な有節形式で作曲することは滅多になく、むしろ韻文のリズムパターンからはほとんど自由である。バンショワは宮廷のために、恋愛や騎士道を歌った世俗歌曲を作曲した。これらはブルゴーニュ公の期待にたがわぬ出来で、明らかにブルゴーニュ宮廷で愛好された。 現在も古楽界に影響力を持つアンサンブル・ジル・バンショワは彼の名にちなんでいる。
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音楽作品とその影響力
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「オルランド・ディ・ラッソ」の記事における「音楽作品とその影響力」の解説
後期ルネサンスでは最も多作な世界的作曲家であった。全部で優に2000あまりの作品のうち、ラテン語、フランス語、イタリア語、ドイツ語の声楽曲があらゆるジャンルにわたって作曲されている。その内訳は、多数のミサ曲、530曲のモテット、175曲のマドリガーレとヴィッラネッラ、150曲のシャンソン、90曲のリート である。ラッソ作の器楽曲が存在するかは厳密には分かっておらず、作曲しなかったのだとすれば、これほどの幅広い多作家である彼が、当時ヨーロッパ中で流行していたこのジャンルに手を染めなかったことは、大変興味深いことである。 ドイツのバロック時代の作曲家ベネディクト・アントン・アウフシュナイターは理想の音楽の一つとしてラッソを挙げている。
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