音楽作品とその影響
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「ジャケス・デ・ヴェルト」の記事における「音楽作品とその影響」の解説
ヴェルトは、230曲のマドリガーレとその他の世俗音楽(1558年~1608年に16巻が出版)のほか、対位法の熟練ぶりをうかがわせる150曲以上の宗教曲(モテットや聖歌など)を遺した。 様式的に見ると、ヴェルトは当時としては最も進歩的なマドリガーレ作曲家であった。1580年代になると、ルッツァスコ・ルッツァスキやルーカ・マレンツィオらと並んで、かつてない表現力と、情緒的に濃密な様式を主導する一人となり、この様式はいずれクラウディオ・モンテヴェルディやジェズアルドによって頂点を極めることになる。ヴェルトはマドリガーレにホモフォニーのテクスチュアを用いる傾向にあったが、それ一本槍というわけではなかった。ポリフォニーの楽句が刺激的な対比として出現するからである。ヴェルトは最晩年の1590年代において、新しいコンチェルタート様式を試みるようになり、複数の声部が掛け合いを演ずるようになる。 ヴェルトはチプリアーノ・デ・ローレとクラウディオ・モンテヴェルディの間に位置する世代の代表的な作曲家であり、モンテヴェルディはマントヴァ時代にヴェルトの許で演奏家として勤め、少なからぬ感化をこうむったことを認めている。 典拠管理 BNE: XX1760047 BNF: cb13925252j (データ) FAST: 75134 GND: 118975420 ISNI: 0000 0001 2102 9652 LCCN: n81072551 MBA: 208df6d5-9c15-48ee-b4e9-00fcfd45f299 NKC: jn20010525005 NLI: 000437618 NTA: 104087811 PLWABN: 9810614313805606 RISM: pe1644932 SELIBR: 212015 SNAC: w6dn50nh SUDOC: 052526348 Trove: 897716 VIAF: 89543989 WorldCat Identities: lccn-n81072551
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音楽作品とその影響
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「クレメンス・ノン・パパ」の記事における「音楽作品とその影響」の解説
クレメンス・ノン・パパは、同時代の多くの作曲家とは違って、決してイタリアに行かなかったらしく、その楽曲にイタリアの影響が認められないという結果になっている。つまりクレメンス・ノン・パパは、フランドル楽派の「北国訛り」の旗頭ということになる。 クレメンス・ノン・パパは、ジョスカンと、パレストリーナやラッススとをつなぐ世代の主要な代表的作曲家の一人である。多作家であり、以下のような作品を残した。 15曲のパロディ・ミサ(ルーヴァンのピエール・ファレーズ Pierre Phalèse により1555年~80年に出版) 約230曲のモテット 80曲のシャンソン 159曲からなる曲集 Souterliedekens (民謡などを定旋律に用いたオランダ語による 詩篇唱。ユトレヒトの貴族Willem van Zuylen van Nijevelt のためにクレメンス・ノン・パパが編曲を担当。オリジナルは「アントワープの歌の本」として1540年に出版されたが、後にアントウェルペンのスザートがダンス音楽との抱き合わせで、1556年~7年に独自の版を刊行。) 中でも詩篇集 Souterliedekens が、クレメンス・ノン・パパ作品ではおそらく最も広く知られ、影響力をもっていた。この曲集は、最初のフラマン語によるポリフォニックな詩篇唱である(全150曲)。どの曲も概して単純であり、自宅で歌えるように意図されている。それぞれの原曲は、有名な世俗音楽の父子を用いており、宴会の唄、恋歌、バラードなど、ほかにも当時の大衆的な歌が使われている。ほとんどが3声体にまとめられている。親しみやすいホモフォニックな様式によるものもいくつかあるが、ほかは通模倣様式がとられている。全声部に歌詞づけがされているが、通常はシラビックな作曲が守られている。 クレメンス・ノン・パパの影響はとりわけドイツ語圏に顕著であった。特にラッススはクレメンス・ノン・パパの作品によく通じており、その作風の要素を取り入れている。 ウィキメディア・コモンズには、クレメンス・ノン・パパに関連するカテゴリがあります。
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