銀札実施後とは? わかりやすく解説

銀札実施後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 15:20 UTC 版)

秋田騒動」の記事における「銀札実施後」の解説

1755年宝暦5年2月5日銀札使いの諸規定定め銀札実施された。規定以下の通りである。「しばらくは銀札と正銀を取り混ぜて使用すること。金で取り扱いするときには、金1両につき、銀60匁を両替しその場合には半分銀札を使うこと。銀で取引するときには銀1匁につき、銀70文の相場で行うこと。正銀100匁は銀札101匁、銀札102匁は正銀100匁で兌換すること。他藩の商人旅人は正銀を通用すること」などであった幕府との公約通り他藩の迷惑にならない規定だったが、最初から打歩つけられていた。 銀札実施される銀札価値はたちまち下がっていった。人々正金銀を退蔵し銀札手に入れた場合はすぐに正銀に兌換しようと取引所殺到した。わずか1ヶ月兌換自由の規定見直され3月25日兌換一切認めず、他藩に正銀を支払場合にも厳し制限がついた。しかし、わずか1ヶ月規定変えたことが人々銀札への不信深めることとなった5月17日5ッ時を期して、藩は久保田城下の61軒を捜索した退蔵している金銀や銭、米を一気摘発しようとするのだった。どこからか計画漏れたのか結果期待外れ大失敗終わった流言飛び交い人々極度に動揺した6月に藩は規定をさらに変えた領内一切売買銀札に限るというのであった。藩外との交易でも藩内に出入りする際に引換所で正銀に変えることを強制した。また1755年宝暦5年)は飢餓進行するのが予想されたので、藩から生産される米をすべて買い上げる御買米仕法」も実施された。藩は城下の蓄米をすべて調べ上げてそれを元に米座から米を配給した。米の配給渋滞し久保田土崎湊は眼もあてられない無間地獄になっていた。しかし、1756年宝暦6年)は相当の豊作予想されたので、人々御買米仕法緩和期待した。しかし、銀札乱発したせいで米価上がったままであった1756年宝暦6年11月家老真壁掃部助小田野又八郎らが御役追放蟄居となり、銀札奉行赤石藤左衛門改易となった理由は「御買米仕法」による米の買い上げ価格上意反して独断決めたのである銀札によってインフレーション発生しており、米価下げることによって諸物価の高騰防ぎたかったのである12月久保田藩全ての家臣集まり会議をしたが結論出ず藩主御伺いを立てる有様であった1757年宝暦7年2月美濃国石津郡多羅尾村の3人が幕府通して訴えて来た。多羅尾村栽培して第一生計にしているである。銀札代金得ていたが、宝暦5年兌換できず、宝暦6年にも豊作なはずなのに、未納続いたためである。3月13日江戸評定所裁判決まった。「銀札発行によって他藩の妨げならない」と確約している久保田藩慌てた久保田藩のあつい饗応即時兌換によって願い取り下げられた。しかし、この事件の責任取って白土右衛門大縄左衛門らの銀札奉行遠慮し退役せざるを得なかった。 このとき、平本茂助中心となって銀札仕法4度目改革になった。平本の改革銀札官僚権限押さえたものになった自由に商人産物売り買いしたり、富豪金銀貯めるのをお構いなししたものであった。これは、今まで銀札役人誤り指摘して銀札政策破棄するものであった家老梅津外記銀札執行には積極であった対して家老石塚孫太郎岡本又太郎石塚の弟)らは批判派であった。平本茂助江戸に登った川又後任で、石塚孫太郎真壁後任だから共に銀札執行責任無かった。しかも銀1匁に対して、銭2・3文まで落ちていた銀札価値が、この改革12文まで立ち直った

※この「銀札実施後」の解説は、「秋田騒動」の解説の一部です。
「銀札実施後」を含む「秋田騒動」の記事については、「秋田騒動」の概要を参照ください。

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