金澤文庫文書とは? わかりやすく解説

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金沢文庫文書

主名称: 金沢文庫文書
指定番号 128
枝番 00
指定年月日 1990.06.29(平成2.06.29)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 古文書
ト書
員数 4149
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  金沢文庫文書は、金沢文庫創設した北条実時以下の菩提寺である称名寺伝わった文書で、鎌倉時代後期中心に四一四九通を存する
 金沢文庫は、貞顕の時代にその最盛期迎えるが、北条氏滅亡とともに文庫称名寺管理ゆだねられ時代経て蔵書次第散逸し文書近世にはほとんどその存在知られていなかった。しかし、昭和七年より同二十年にかけて初代文庫関靖氏は東京帝国大学史料編纂相田二郎氏の協力のもとに文書の整理進められた。この整理称名寺二代釼阿、三代湛睿等の聖教書写などに用いられたために伝来したいわゆる聖教紙背【しようぎようしはい】文書文書の旧状に戻す形で行われた。その数は二七九五通におよび、他の文書とともに(一)武士書状(二)僧侶書状(三)氏名未詳書状(四)所務【しよむ】文書(五)印信許可いんじんこか】などの仏事関係文書大別分類されている。
 このうち武士書状は、六浦庄瀬戸の内海殺生禁断定めた文永十二年(一二七五三月二十九日実時自筆書状をはじめ、金沢氏四代その周辺武士の書状まとまっている。なかでも貞顕の書状は約五〇〇通と最も多く政務関東動向記したものや、鎌倉武士の日常生活窺わせる書状等もみえて興味深い
 僧侶書状はおよそ一七〇〇通で、釼阿、湛睿自筆書状なかには、釼阿による伽藍整備様子知られる書状や、南北朝内乱期生々しい時代相伝え湛睿書状などが含まれている。
 所務文書では、下総国河辺庄など称名寺に関する文書多く残っており、寺領性格管理経営などの変遷明らかにして注目される。また印信許可関係では、文保三年一三一九正月十一両部灌頂印信など、称名寺における伝法灌頂実態を示すものもある。
 このように本文書は、鎌倉後期幕府政治的動向や、称名寺中心とする東国仏教界の状況を知る上で貴重な史料である。
 なお、附の金沢文庫関係聖教残簡は、金沢文庫保管聖教残簡のうち、紙背文書はないが、指定対象とした金沢文庫伝来聖教紙背文書かつては一具料紙として聖教構成していたもので、金沢文庫文書関係聖教として併せてその保存をはかることとしたい。



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