豊明市と名古屋市緑区の「本家争い」とは? わかりやすく解説

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豊明市と名古屋市緑区の「本家争い」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 00:16 UTC 版)

桶狭間の戦いの戦場に関する議論」の記事における「豊明市と名古屋市緑区の「本家争い」」の解説

豊明市と名古屋市緑区の「本家争い」は、今川義元戦死の地が大脇屋形はさま)に属していたか廻間田楽坪)に属していたかについて、後年それぞれの所属自治体愛知郡豊明村→同郡豊明町豊明市知多郡有松町名古屋市緑区)が自らの行政区域属すると主張しあうことで、繰り広げられてきたものである義元敗死の地をもって古戦場見なす考えかたから屋形はさまと田楽坪は、現在それぞれ桶狭間古戦場伝説地」・「桶狭間古戦場跡桶狭間古戦場公園)」として、それぞれの自治体から史跡扱い受けている。 昭和時代初めに桶狭間古戦場の碑」が鞍流瀬川の底から引き上げられこの頃より有松町田楽坪を今川義元戦死の地とする主張本格的になったとみられることから、「本家争い」が表面化したのは昭和時代以降の、比較近年であるともいえる。それぞれ当の大脇廻間であった江戸時代に、桶狭間古戦場大脇村地内の屋形はさま」に属するものであるという見解一般的であったのは先にみたとおりで、このことに廻間異論唱えてたかどうかははっきりしない確かに1816年文化13年)の建立とされる桶狭間古戦場の碑」、建立年代不詳の「駿公墓碣」の存在は、田楽坪が戦い中心地もしくは今川義元最期の地であるという、江戸時代後半そうした見解芽生えていた可能性示しており、『間合名残』(文政年間1818年 - 1830年)?)にも、廻間村内ハイ山(生山)を敗軍の地だとする有松村古老の話が紹介されている。しかし他方で、「屋形はさま」で行われていた旧暦5月19日法要廻間村の長福寺も「年中行事」として重要視し住職五条印金袈裟という特別な装束を身にまとい念仏回向臨んだといわれるほか、豊明市桶狭間古戦場伝説地に残る碑多く明治時代から大正時代にかけて有松村有松町官民によって建碑されたものであって、「屋形はさま」が廻間村・有松町人々にとっても長年崇敬供養対象であり続けたことは確かである。 大脇(およびその支郷の落合村)と廻間(およびその支郷の有松村)とは隣村同士で共に知多郡属していたが、大脇1874年明治7年7月東阿野村落合村合併して知多郡栄村(さかえむら)に、栄村1889年明治22年10月1日大沢村東阿野村沓掛新田合併の上行政村としての豊明村となり、この時点知多郡から愛知郡編入される旧2の間に郡界・町村界が厳然と引かれ、それがそのまま豊明市名古屋市緑区境界引き継がれ久しく心理的なもしくは隔たりは、豊明市にとっては国の指定まで受けている古い由緒名古屋市緑区侵されているという不快感となり、名古屋市緑区にとっては本来は有松町のものである桶狭間の名を豊明市横取りされてきたという不満となってそれぞれ表面化するに至るのである。しかし、本来の大脇廻間の関係をみると、大脇にある清涼山曹源寺廻間にも相当数檀家持ち豊明市有形文化財指定されている「曹源寺山門」は廻間村の住民清右衛門からの寄進であるほか、廻間庚申堂開かれていた祭りには大脇からも大勢参拝者があったといわれ、このように文化的な交流が密であったことはもとより長福寺動きからも分かるように、両住民の間には対立よりむしろ合戦故地としての連帯意識があり、共同戦死者悼み冥福を祈る心情一般的に存在していたものとみられる。[独自研究?] 長いあいだ続いてきた「本家争い」によって、合戦の場所実際以上に不確定思われてきた面も否めず、近年至り観光面で熱心に宣伝されてこなかったことを改めるべく名古屋市緑区豊明市桶狭間の戦い関連のイベント合同盛り上げてゆくことを考えているとのことである。観光マップである「桶狭間の戦い広域マップ」は、名古屋市緑区役所豊明市役所合同制作したのである

※この「豊明市と名古屋市緑区の「本家争い」」の解説は、「桶狭間の戦いの戦場に関する議論」の解説の一部です。
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