装備としてのタコメーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 01:07 UTC 版)
「タコメーター」の記事における「装備としてのタコメーター」の解説
1960年代頃までは高価なオプション、あるいは競技用、スポーツ走行用の計器とされていたタコメーターではあるが、電気式タコメーターと電子部品の低価格化によって安価に提供できること、メーターデザイン上の見栄えの向上、もしくはステータス性の向上の効果がある事などから、さまざまな価格帯の車両にも搭載されるようになった。 現代ではリムジンやショーファードリブン以外では当たり前の装備となり、運転を楽しむ方向性を持つドライバーにとっても是非ともほしい装備となっている。フルBセグメント以下でなおかつ非スポーツ系の実用型小型ハッチバック(軽自動車を含む)および小型実用セダンにもスポーツ系以外のグレードにも装備するようになった。しかし、これとは正反対に三菱・ランサーセダン(2007年後期以降のモデル、現在既に絶版)やトヨタ・カローラアクシオ/カローラフィールダーの各ガソリン車(2019年8月以降のモデル)、2000年代後半以降のダイハツ・ミラシリーズ(ミラカスタムとミラココアの一部グレードは除く。特に無印ミラはOEMのスバル・プレオを含む2013年前期以降の車種整理後の乗用モデルに限定される)のようにマイナーチェンジや一部改良、仕様変更などにおいて全車、もしくはスズキ・MRワゴン/日産・モコ(いずれも2代目モデル以降)、トヨタ・パッソ/ダイハツ・ブーン(いずれも2代目モデルのみ)、トヨタ・ライトエース/タウンエーストラック(2008年以降のモデル)、トヨタ・カムリ/ダイハツ・アルティス(カムリは9代目日本市場向けモデル以降、アルティスは4代目以降)、トヨタ・ポルテ(2代目以降)、ホンダ・アコード(V6エンジン搭載車を除く9代目モデル以降)、マツダ・キャロルなどのようにフルモデルチェンジなどにおいて全車、タコメーターがそれぞれ廃止される場合もある。 しかし、実用性を重視するドライバーにとっては視認性のしやすさを前提とし、アナログ式やデジタル式に関係なくスピードメーターの盤面のサイズをより大型化し、他は水温計などの針式の計器を極力排除することが好まれ、それまで全グレード標準装備であったタコメーターを一部のグレードを除きフルモデルチェンジで省略した軽自動車や軽自動車以外のコンパクトカーも存在する。また、一部の商用車などのコスト優先の車両の場合にはまず先行的に省略される装備でもあるが、ホンダは商用車でもタコメーターを標準装備とし、トヨタや日産も一部のカーゴ型商用車でもそれぞれタコメーターを標準装備としているほか、更にホンダのハイトワゴン型軽ボンネットバンであるN-VANも全車にタコメーターが標準装備としている(2020年3月現在、新車として販売されている一連の軽商用車としては唯一の事例)。 つまり、タコメーターは法律上必要な装備ではなく、タコメーターを排除したり、故障により動作しない状態であっても整備不良となることはなく、車検にも影響はない。 これらタコメーターのない車を自動車を趣味とする者が使用するときのオプショナルパーツとして、後付けタコメーターもカー用品店で販売されている。また近年では、一部の後付けタコメーターに限り、配線をほとんど加工することなく、故障診断コネクターにカプラーオン(ワンタッチ)で取付けできる製品も登場している。 一方で、回転パルスが微弱で検知できないなどの理由から(特殊な配線パーツを使う場合を除き)タコメーターが装着不可能とされている車種も存在する。
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