蒸気機関車との性能差とは? わかりやすく解説

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蒸気機関車との性能差

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 01:30 UTC 版)

電気機関車」の記事における「蒸気機関車との性能差」の解説

電気機関車蒸気機関車では、前者の方が高性能とされている。これは、運動エネルギー変換される以前エネルギーを自車に蓄えず、架線から随時取り入れるため、死重となる炭水車や、重量の面で多く占めボイラー不要で、重量の面で有利なことから言われてきた しかし過去にはこれに異論があった。電動機という電気機関車動力源特性上、電圧制御のために抵抗器挿入しトルク抑えた状態で起動し加速とともにトルク最大値にする必要があると、「誤解されて」いたためである。これに対して蒸気機関起動時から最大トルク発生させることができる(カットオフ引き上げるに従いトルク単調に減少する起動時最大トルク生じと言う言い方の方が正確である)。 なお、ディーゼル車などの内燃機関利用する際には、負荷掛けた状態での機関始動不可能であるため変速機用いるか、電気式構造とすることになる。前者において、摩擦クラッチ用い場合は、トルク減少する一方であるが、トルクコンバーター使用する場合には、そのトルク増幅作用により機関ギヤボックスだけで作られるより大きなトルク生じる。電気式ディーゼル車実質的に電気車と同様であり、鉄道においては摩擦クラッチ起動する例は実用レベルのものでは皆無であるため、同じ軸重機関出力であれば引き出し性能ディーゼル車が最も有利になり得る。が、この議論生じたとき、十分な能力をもつディーゼル機関車存在しなかったため、そもそも考慮されなかった。これらの考えから、最高速度最大出力)の点においては電気機関車に有利であっても重量級列車牽引当たってそれほど差異はないという意見もあった。 この論議決着をつけるべく、日本国有鉄道では1967年新鶴見機関区において、EF15電気機関車D51形蒸気機関車背中合わせ連結して綱引き要領による起動力比較が行われた。結果EF15形の圧勝であった。この議論は、直巻整流子電動機の「回転数が低いときにトルク大きい」という特性現場十分に把握していなかったこと以上に無煙化推進による人員削減への労働組合抵抗運動という面も大きかった直巻整流子電動機においては発生するトルク流れ電流により一意定まり回転数上昇するにつれて電機子逆起電力により回路流れ電流減少する。すなわち、抵抗制御を行う際に挿入される抵抗器は、逆起電力生じていない、あるいは小さいときの電気回路焼損を防ぐために挿入されるであって起動時発生する最大トルクは、電気回路許容する最大値である(抵抗器挿入により制限されているのは「トルクではなくて出力」である)。 以降、「引き出し性能蒸気機関車のほうが上」という論調なくなった

※この「蒸気機関車との性能差」の解説は、「電気機関車」の解説の一部です。
「蒸気機関車との性能差」を含む「電気機関車」の記事については、「電気機関車」の概要を参照ください。

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