若返りとチームスタイルの確立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 03:17 UTC 版)
「サンアントニオ・スパーズ」の記事における「若返りとチームスタイルの確立」の解説
"世代交代に期待をかけたドラフト選手" ティアゴ・スプリッター サンディエゴ州立大学時代のカワイ・レナード トロント・ラプターズでのコーリー・ジョセフ 2012-13シーズン は、アシスタントコーチのジャック・ヴォーンが、オーランド・マジックのヘッドコーチとして転出するなど、コーチ陣に移籍があったが、新ロースターは、フランスナショナルチーム代表のナンド・デ・コロを加えた程度で、昨シーズンと殆ど変わりのない陣容で開幕を迎えた。その分、チームとしての完成度は高く、途中レナードとジャクソンの主力2名を故障で欠いたが、11月終わりまでの17試合を、13勝4敗の好成績でスタートをきった。11月下旬の長期ロードで、スパーズは、全米テレビ放送のあった29日のマイアミ・ヒート戦で、ダンカン、パーカー、ジノビリ、グリーンの主力4選手を遠征から一足先にホームに帰らせ休養を与えた件で、リーグから25万ドルの制裁金処分を受けた。試合はワンサイドゲームとなると予想されたが、主力計6人を欠いた9人編成のチームは、残り1分の時点まではリードし、昨年のチャンピオンを追い込み苦しめたが惜敗に終わった。ヘッドコーチのポポビッチは、予てから主力に休養を与える戦術を用いており、デビッド・スターンの決定については「残念」であるとしたが、テレビ放映権に関わる過密日程が問題視される中では、今後も選手を休養させる可能性のある事を示唆している。12月には、ボブキャッツ戦で19本、マーベリクス戦では、20本の3ポイントショットを決め、フランチャイズ記録を塗り替えるなど、中盤から終盤に掛けて、ジノビリ、パーカー、ディアウなど、主力に故障者が出たものの、総力戦で例年通りの安定した戦いを続け、50勝以上のシーズンを14年連続とした。58勝24敗と60勝には届かなかったが、ウェスタンカンファレンス第2シードで、16シーズン連続でプレーオフ進出を決めた。プレーオフ直前に、フィールドゴール成功率の低迷するスティーブン・ジャクソンを解雇し、前年夏のワークアウトに参加していたトレイシー・マグレディと契約を結びプレーオフに臨んだ。オールNBAファーストチームにダンカンが、2ndチームにパーカーが選出された。 プレーオフは、1回戦で、コービー・ブライアント(アキレス腱断裂)を筆頭に、主力の故障による離脱が続いた第7シードのレイカーズとの対戦となり、労することなく4戦全勝でスイープした。このシーズン最大の注目トレードでレイカーズに加わったドワイト・ハワードも期待された活躍が出来ず、最終戦では2度のテクニカルファウルで、シーズンの終了を待たず退場となっている。カンファレンス・セミファイナルは、第3シードのデンバー・ナゲッツをアップセットした第6シードのゴールデンステート・ウォリアーズとの対戦となった。第1戦では、ステフィン・カリーの爆発的な活躍で、4クォーター残り4分で16点差という大量リードを許していた展開から追いつき、2度の延長の末、残り数秒でのジノビリの3ポイントで逆転し、そのまま2点差で逃げ切った。残り4分で16点差からの逆転はプレーオフ史上、初めての出来事であった。次戦では、ウォリアーズ期待の若手クレイ・トンプソンの奮起で、ホームゲームを落としたが、ロードで1勝1敗と粘り、ホーム第5戦、ロード第6戦を連勝し突破した。カンファレンス・ファイナルではサンダーをアップセットで倒したメンフィス・グリズリーズとの対戦となった。この年の最優秀ディフェンシブプレーヤーに選ばれたマルク・ガソルを擁し、強固なディフェンスで定評のあるグリズリーズとの第1戦は、泥臭い試合になると予想されたが、結果はスパーズの安定した試合運びで22点差のワンサイドゲームでスパーズが勝利した。第2戦は、最終クオーター残り26秒4点差で逃げ切りの展開から、ジノビリのトニー・アレンに対するフレグラント・ファウルに伴う2スロー、1ポゼッションで追いつかれ、オーバータイムへ入ったが、ダンカンの6得点で連勝を決めた。後日このフレグラントファールは、アレンのフロッピングと裁定され、5,000ドルの罰金が科された。第3戦は、開始直後からグリズリーズの激しいディフェンスで1stクオーターは、8ターンオーバー、13得点、29失点の16点ビハインドに追い込まれたが、2~4クオーターで地道に追いつき2試合連続オーバータイムとなった。前戦同様ダンカンがゲームを支配し3連勝となった。この試合で、ダンカンはプレーオフでの通算ダブルダブルを144とし、143回のウィルト・チェンバレンを抜き、歴代2位となった。1位はマジック・ジョンソンの157回、4位はシャキール・オニールの142回、5位はビル・ラッセルの137回である。第4戦はパーカーのフィールドゴール成功率7割を超える37得点でグリズリーズを圧倒しスイープする結果となり、2007年以来久々のカンファレンス優勝を飾った。ファイナルを前に、ポポビッチの下で6年間第1アシスタントコーチを務めてきたマイク・ビューデンホルツァーが来期のアトランタ・ホークスのヘッドコーチに就任することが発表された。
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