経験主義者と合理主義者とは? わかりやすく解説

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経験主義者と合理主義者

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 00:43 UTC 版)

性格」の記事における「経験主義者と合理主義者」の解説

ジェームズによると、合理主義哲学者気質は、経験主義哲学者気質とは根本的に異なっていた。合理主義哲学者洗練表面性を追求する傾向は、経験主義哲学者の心の気質決して満足させなかった。合理主義閉ざされシステム創造つながりそのような楽観主義事実愛する心にとっては浅はかなのである考えられ完璧さ遠く離れている。合理主義気取ったものとみなされ抽象化に最も傾いた気質である。ジェームズによると、合理主義者気質は、論理固執することにつながった一方経験主義者は、論理よりも外面的な感覚固執するイギリス経験主義ジョン・ロック(1632-1704)による個人のアイデンティティ説明は、ジェームズ言及したものの例を示している。ロックは、人のアイデンティティ、すなわち人格を、アイデンティティ正確な定義基づいて説明しており、アイデンティティの意味は、それが何に適用されるかによって異なる。人の同一性は、ロックによれば男性女性物質同一性はまった異なるものであるロックは、意識人格であると結論づけている。それはなぜかというと「常に思考付随しており、それはすべての人を自己と呼ぶものにするものである」からであり、異なる場所で異な時間不変のままであるからであるという。このようにロック個人のアイデンティティ説明は、ジェームズ実際に経験主義者の多くがそうであると主張しているように、経験観点からのものである[要出典]。 合理主義者は、物質、人、生命同一性区別していたロックのような経験主義者とは異な方法で人の同一性考えていた。ロックによればルネ・デカルト(1596-1650)は、「ろくでなし物事考えさせることを恐れて」、一つ非物質的な精神が人の基礎であると主張しない限りそのことのみに同意していた。ジェームスによると、ロックは人の意識背後に魂があるという議論容認していた。しかし、ロック後継者であるデビッド・ヒューム(1711-1776)や、彼の後の経験的心理学者は、内なる生命凝集性説明するための用語である側面除いて、魂の存在否定した。しかし、いくつかの研究によると、ヒューム自分主張は十分であるが説得力がないと考えたため、著作である『人間知性研究: 付・人本性摘要』から個人アイデンティティーに関する記述除外したではないかという説もある。デカルト自身、心の能力には能動的なものと受動的なものがあり、それぞれ異な方法思考意識貢献していると考えていた。デカルトは、受動的な能力は単に受け取るだけであるのに対し能動的な能力考え生成し形成するが、 思考前提としていないため、思考するものの中に入ることはできない主張している。観念意識することなく生み出され時には自分意思反して生み出されるので、能動的な能力自己の中にあってはならないとされる合理主義哲学者スピノザ(1632-1677)は、観念人間の心を構成する第一要素であるが、実際に存在するものに対してのみ存在する主張した。つまり、スピノザにとって、存在しないもの観念は、存在し得ないので、存在しないもの観念は意味を持たないのである。さらに、スピノザ合理主義では、心は、その外部からの知覚、すなわち外部からの知覚記述する際に、「身体の修正観念」を知覚する限りにおいては、それを除いて自分自身を知ることはないと主張したそれどころか、内からの認識は、様々な考え明確に結びつけていると、スピノザ主張したスピノザにとって、心はその行動自由な原因ではない。スピノザは、意志理解同一視し、これらを二つ異なるものとして共通に区別することを、個人思考本質対す誤解から生じ誤りとして説明している。

※この「経験主義者と合理主義者」の解説は、「性格」の解説の一部です。
「経験主義者と合理主義者」を含む「性格」の記事については、「性格」の概要を参照ください。

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