個人のアイデンティティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:55 UTC 版)
生活様式は一般に、個人の態度・生き方・価値観・世界観を反映するものである。したがって、生活様式は自己意識を養い、個人のアイデンティティと共鳴する文化的シンボルを創り出す手段である。生活様式のすべての側面が自発的なものであるとは限らない。周囲を取り巻く社会的・技術的システムも個人のとりうる生活様式の選択肢や、他者ないし自己に投影することのできるシンボルを制約しうる。 近代社会において、人格的アイデンティティと、特定の生活様式を示す日常的営為の間の線引きは曖昧になりつつある。例えば、「グリーンな生活様式」とは、より資源消費を抑え、(エコロジカル・フットプリントを減らすなど)有害な排出物を減らすという信念を持ち、行動に取り組むと同時に、こうした信念・行動に従うという自己意識を得ることを意味する。近代における生活様式構築の要は消費行動であると主張する論者もいる。異なる生き方を特徴づけるさまざまな商品あるいはサービスを用いることで、自己を創造し、より個人化するための可能性が与えられるからである。 生活様式は政治・宗教・健康・愛情行為等に対する見方をも含むものである。これらの側面はみな、その人の生活様式を形成する役割を果たす。
※この「個人のアイデンティティ」の解説は、「生活様式」の解説の一部です。
「個人のアイデンティティ」を含む「生活様式」の記事については、「生活様式」の概要を参照ください。
- 個人のアイデンティティのページへのリンク