経営ビジョン
【英】:Vision
経営ビジョンとは、『長期的時間軸を持って、企業の目的や使命、実現・提供すべき企業価値などの「将来あるべき姿」を明らかにしたものであり、そこに至るための企業独自の中核能力(コア・コンピタンス)や経営資源の展開方向(方針・戦略)、および企業内で共有されるべき思考・行動様式や行動規範を集大成したもの』である。
記憶に残る程度に簡易に述べるならば、企業経営全般にわたる『革新活動の基本設計図』であるとも言えよう。
Visionを直訳すると、「視覚」「視力」「創造力」「洞察力」「未来像」といった言葉になるが、従来、日本企業が描いてきたビジョン「未来像」の多くは、将来の社会環境・経営環境を十分に「洞察」しないまま、また、未来像に至る道筋(戦略)を「創造」しないままのものであった感が強い。
すなわち、「戦略不在」「価値観不在」「理念軽視」とも言える「機能不全型ビジョン」であった。「2001年1兆円企業構想」といった「数値目標偏重」が日本型経営ビジョンの特徴であり、その結果、外部環境変化やそれに伴う業績の悪化により、いとも簡単にビジョンを放棄してきたと言えるだろう。
これに対し、ビジョナリーカンパニーと称される欧米の「理念主導型企業」の場合には、経営ビジョンの原点は「経営理念」であり、経営理念の原点は「創業者を含む歴代トップマネジメントの経営哲学・世界観」であると位置付けている。3M、GE、IBM、ソニー等に代表されるビジョナリーカンパニーは、そのほとんどが業界の超一流企業であり、たとえ経営者が交代しようとも、何十年にもわたり成長を続けている。成長の鍵は、トップが替わろうとも連綿と受け継がれ、全社員から理解・共感・共鳴・共有される不変・不朽の経営理念であり、それに裏付けられた企業戦略・事業戦略の構想力である。
経営ビジョンの狙いは、「トップをはじめとする全社員の想像力(Imagination)と創造力(Creativity)の喚起を通じた全社エネルギーの一つの方向に向けての結集」である。
先進的企業では「ビジョンが機能しないのではない、機能しないビジョンしか作ってこなかったのだ」という反省に立ち、「21世紀初頭をどう生き抜き、価値ある企業として世の中(Stakeholder)に共鳴されうるか」といったことを考え始めている。
社会や生活者との共鳴を主眼に、事業構造や企業風土の抜本的革新の基本設計図となる「機能するビジョン」を確立すること。21世紀を見越した「経営ビジョンの再構築」が始まっている。
経営ビジョン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 01:55 UTC 版)
「OUGホールディングス」の記事における「経営ビジョン」の解説
「新しい水産物流通サービス業を創造することによって企業価値を最大化します。」
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経営ビジョン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 10:21 UTC 版)
「ミマキエンジニアリング」の記事における「経営ビジョン」の解説
独自技術を保有し、自社ブランド製品を世界に供給する「開発型企業」を目指します。 顧客に満足いただける製品を素早く提供する小回りの利いた会社を目指します。 市場に常に「新しさと違い」を提供するイノベーターを目指します。 各人が持っている個性・能力を力一杯発揮できる企業風土を目指します。
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