第三世代 VAIO
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2007年5月16日の決算発表会で、PC用ディスプレイと標準型デスクトップの終息が発表された。今後は付加価値があり差別化が図れるtype R Masterやtype X Living、もしくはTV side PC TP1(以上生産終了済)、フルハイビジョン映像の編集や高解像度画像のフォトレタッチに耐えうるハイスペックなCPU(Intel Core 2)・GPUに大型ワイド液晶を搭載したノートタイプのtype Aとtype F、かつてのtype VやバイオWの本体液晶一体型のテレパソを継承しつつも「ボードPC」として一定の可搬性を持たせたtype LなどのAV志向の強い製品に注力していった。実際に、第二世代VAIOでの中心コンセプトとされた「Do VAIO」はなくなるなど、第二世代VAIOとは違った展開を見せている。 2007年5月17日には、VAIO国内販売10周年記念としてtype Tの新型で、VGN-TXの後継となるVGN-TZ系統の製品が発表。2008年秋モデルではそれまでメインストリーム的なモバイルノートだったtype SZが終息し、北米市場で先行発表されていたtype Zが発売された。 2008年に廉価なネットブックで海外メーカーが隆起すると、価格崩壊を懸念したため同分野の機種発売には消極的であると報じられていた時期もあったが、2009年1月に一般的なネットブックより小型かつ高解像度でIntel Atomプロセッサーを用いた「type P」を発表。それまでのtype Uシリーズよりも大幅に廉価な10万円以下の実勢価格で売り出された。同シリーズは『ポケットスタイルPC』と提唱し、ジーパンの尻ポケットに本体を差し込んで歩く広告が制作されている。さらに、他社のネットブックと同程度のスペックながらVAIOソフトウェアを搭載したエントリーユーザー向けの「VAIOネットブック『Wシリーズ』」が8月に発売。10月のWindows 7の発売時期には「type 505 EXTRIME」や「type P」を凌ぐ薄さと長時間稼働を10万円前後の実勢価格で実現した「VAIO Xシリーズ」が発売された。これらモデルより、シリーズ名称が「type XX」から「XXシリーズ」となる。また、一部のシリーズから品番が新しくなり、ボードPC・ノートPCを問わずすべて"VPC"から始まり、ハイフンがなくなった。 2010年1月発売の春モデルより、シリーズ名が「XXシリーズ」となる。新系統のモデルとして、NシリーズとFシリーズの中間レベルのB4ワイドノート「Eシリーズ」と、Sシリーズとほぼ同等の外観ながら光学ドライブを省いて(1スピンドル)省電力化を徹底した「Yシリーズ」、先代のtype Zのスペックをより昇華した「Zシリーズ」が注目されている。 2010年7月発売の夏モデルでは「Eシリーズ」のEE系列にAMD Athlon II デュアルコアプロセッサを搭載。VAIOがAMD社製のCPUを搭載するのは第3世代では初、歴代世代でも数年ぶりの採用となった。 2012年6月発売の夏モデルより品番が一新され、「Jシリーズ」を除く全モデルで"SV"から始まるようになった。また、VAIO初のUltrabookである「Tシリーズ」が新設された。「Tシリーズ」自体は2010年春の販売終了以来、約2年ぶりに復活した。
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