第三世代“テュアラティン” (Tualatin)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 02:27 UTC 版)
「Pentium III」の記事における「第三世代“テュアラティン” (Tualatin)」の解説
Coppermineの製造プロセスを0.13µmへ更新した製品である。今後の製品の性能向上を念頭に置いてシステムバスの仕様を変更している。また、CPUコアの動作電圧も低下した。そのためソケットの物理的なピンレイアウトこそ変更されなかったものの、Coppermineとの電気的な互換性は事実上無くなっている。パッケージはSocket370対応製品のみとなり、従来のFC-PGAパッケージに新しくヒートスプレッダを被せたFC-PGA2パッケージで製品が発売された。 2次キャッシュ512kB搭載のPentium III-Sが先に登場し、続いて256kBのPentium IIIが登場した。FSBは133MHzの製品のみになった。 Pentium III-SはSMP動作が可能だが、Tualatin Pentium IIIではその機能は削除されている。 しかし、世界的不況からCPUの販売量が限られてくると予想したインテルは、歩留まりがPentium IIIに劣り製造量が下回るPentium 4でも十分に需要を賄えると判断し、競合していたAMD-Athlonプロセッサとの販売競争で優位に立つ次世代CPUのPentium 4の普及に力を入れるようになった。そのためTualatinは本来の性能や魅力を発揮しないまま終わりを迎えた。ただし、Pentium 4が苦手とする低消費電力・低発熱用途として、ノートパソコン向けのMobile Pentium III-Mやブレードサーバ向けのPentium III-Sは同条件で使用可能な後継機種の開発が遅れたことから、Pentium 4世代のプロセッサが一般化した後も暫く現行製品として販売が継続された。 モデルナンバークロックL2 容量FSB逓倍率コア電圧TDPソケットPentium III 1000 1 GHz 256 KB 133 MHz 7.5× 1.475 V 29.9 W Socket 370 Pentium III 1133 1.13 GHz 8.5× 29.1 W Pentium III 1200 1.2 GHz 9× 29.9 W Pentium III 1333 1.33 GHz 10× Pentium III 1400 1.4 GHz 10.5× 1.5 V 31.2 W
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