秩序/混沌軸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 16:32 UTC 版)
「属性 (ダンジョンズ&ドラゴンズ)」の記事における「秩序/混沌軸」の解説
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』における秩序/混沌軸は、ゲームルール上では善/悪軸より以前から存在した。グレイホーク・セッティングの秘密の伝承では、同じく世界の先史において秩序/混沌の指針は善/悪に先行した。プレイヤーはしばしば秩序/混沌は善/悪ほどは自分のキャラクター影響を及ぼさないと考える。混乱の基として、秩序属性はキャラクターが必ずしも地域の法律に従うことを意味せず、同様に混沌属性が必ずしも地域の法律に従わないことを意味しない。 元来、秩序/混沌軸は次のように定義されていた。 法(あるいは秩序)は、全ての者が秩序に従うべきであり、規則に従うことが自然な生き方であると信じる。秩序のクリーチャーは真実を述べようと努め、法律に従い、生きとし生けるものを気にかける。秩序のキャラクターは自らの約束を守ろうと努める。彼らは法律が公平かつ公正である限り、法律に従おうと努める。 グループと個人の間で利益が相反することで選択せねばならない場合、秩序のキャラクターは通常、グループを選択するであろう。時には個人の自由はグループの利益のために制限されねばならない。秩序のキャラクターとモンスターはしばしば予測可能な行動を取る。秩序の行動は通常、善と呼ばれる行動と同じものである。 無秩序(あるいは混沌)は、法の反対である。人生は成り行き任せであり、偶然と運が世界を支配していると信じている。全ては偶然に起こり、何事も予測することはできない。法律は、人が処罰を免れることができる限り、破られるために作られるようなものである。約束を守ることは重要ではなく、嘘をつくことも真実を述べることも共に有用である。 混沌のクリーチャーにとって、個人はあらゆる事柄の中で最も重要である。自分本位が普通の生き方であり、グループは重要ではない。混沌の者はしばしば突然の欲望や気まぐれによって行動を取る。彼らは信頼することはできず、その行動を予測するのは難しい。彼らは運の持つ力に対して強い信念を持っている。混沌の行動は通常、悪と呼ばれる行動と同じものである。 中性(あるいは中立)は、世界が法と無秩序の間の均衡が重要であると信じる。どちらの側も強力になりすぎてこの均衡を崩さないようにすることが大切である。個人は重要であるが、グループもまた重要であり、両方とも協力し合わねばならない。 中立のキャラクターは、自分の生存に最も関心を持つ。このようなキャラクターは運よりもむしろ自身の機転と能力を信頼する。彼らは自分が他者から受けた待遇を相手に返す傾向を持つ。中立のキャラクターは、自分の利益になると考えればグループに加わるであろうが、そこに何らかの利益がなければ必要以上の助けにはならないであろう。中立の行動は、状況によって「善」または「悪」(あるいはそのどちらでもない)とみなされるかもしれない。 D&D第3版のルールでは秩序と混沌を次のように定義している。 秩序は名誉、信用、権威への服従、信頼性を意味する。マイナス面としては偏狭な心、慣習への固執、他者への批判癖、順応性の欠如などが挙げられる。秩序に従うことを促進する人々は、秩序の行動のみが人々が頼り合い、他者がそれぞれすべきことをしてくれると信じて適切な決断を下すことのできる社会を作れるであろうと述べる。 混沌は自由、順応性、柔軟性を意味する。マイナス面としては無謀、正当な権威に対しての敵意、気紛れな行動、無責任などが挙げられる。混沌の行動を促進する人々は、制限のない個人の自由のみが人々に自己を完全に表現することを可能とし、社会は各個人がそれぞれ持つ潜在力から利益を得るであろうと述べる。 秩序と混沌に関して中立の者は、権威に対する標準的な敬意を持っており、規則に従う衝動、抵抗する衝動のいずれも感じない。彼らは正直であるが、それが自分の利益となるなら、他者に嘘をつくか騙すように誘惑を感じることもある。 クリーチャーが秩序/混沌軸において中立であるのは、善/悪軸においてそうであるよりも一般的である。ある特定の次元界外のクリーチャー―例えば、おびただしい数の強力なモドロン―は、常に秩序である。逆にスラードは無秩序の存在を代表しており、常に混沌である。ドワーフ社会は通常は秩序であり、エルフ社会はほとんどの場合混沌である。
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