用日
用日
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/01 00:08 UTC 版)
用日 | |
---|---|
各種表記 | |
ハングル: | 용일 |
漢字: | 用日 |
発音: | ヨンイル |
日本語読み: | ようにち |
RR式: | yong-Il |
MR式: | yong-Il |
用日 (ようにち、韓国語:용일〈日本語音写例:ヨンイル) とは、日本および日本人に対する(20世紀・21世紀の)朝鮮人の考え方・向き合い方の一つであり、うまく交流してせいぜい利用することで利益を得るべきというもの。
ここでは、国際社会は互いに国益のために全ての国々が利用し、利用されるのが常であることから、反日を国内外で行いながらも、日本および日本人から技術や資金など利益を得ようとする行為を指している。その意味の「用日」は、第二次世界大戦後の韓国では、反日一辺倒であった李承晩が国外追放されて朴正煕大統領時代が始まって以降、韓国の右派政権・左派政権のいかんに関係なく、韓国政府の対日姿勢の基本となっている[1][2]。中央日報は2014年1月9日に社説として「政府、『用日』の世論に耳を傾けるべき」と日本からの対韓直接投資、観光客共に激減していることを述べ、「原則よりも、国家の利益がさらに重要だ」と、再び用日路線を韓国政府に呼び掛けている[3]。韓国の左派である文在寅大統領も同様に対日関係について韓国が歴代で行ってきた歴史問題による反日と他の用日案件は切り分けるツートラック外交を引き続き推進していく考えを示している[2]。
概要
日韓国交正常化にあたり、朴大統領の命令で日本側と秘密交渉に当たった金鍾泌は「反日より用日こそが困難な道」という話をよく朴大統領と交わしていた。また、日韓基本条約締結前の1964年6月3日に民主化勢力が起こしたデモは、反日を利用して朴政権打倒を目指すという「用日」だったとする見方もある[4][5]。
拳骨拓史は、日本は「用日」にただイライラするのでなく、韓国を「用韓」によって利用すれば良いとし、日本が韓国に対し冷淡に対応していけば、韓国は「用日」から「従日」へ変化していくことになると述べた[6]。
関連人物
脚注
出典
- ^ [1]「朴正煕氏の評価、半世紀で一変 始まりは“用日” 残された“反日”」,産経ニュース,2015年6月18日
- ^ a b [2]
- ^ [3]「【社説】政府、「用日」の世論に耳を傾けるべき」,産経ニュース,2014年1月9日.
- ^ “【日韓国交正常化50年】朴正煕氏の評価、半世紀で一変 始まりは“用日” 残された“反日”(3/4ページ)”. 産経ニュース . 産経デジタル (2015年6月18日). 2020年8月16日閲覧。
- ^ 「売国奴」と言われた朴正煕が称賛される理由
- ^ “日韓基本条約50年目の真実~韓国に助け舟は出してはならない! (3/3)”. WEB Voice. PHP研究所 (2015年6月24日). 2020年8月16日閲覧。
関連項目
用日
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 03:44 UTC 版)
金完燮『日韓「禁断の歴史」』によれば、福田赳夫が韓国を訪問した際、酒席において日韓の閣僚たちが日本語で会話をしている最中、韓国側のある高官が過去の日本統治時代を批判する旨の発言を始めたところ、その高官をなだめた上でこう語っていた、としている。 日本の朝鮮統治はそう悪かったと思わない。自分は非常に貧しい農村の子供で学校にも行けなかったのに、日本人が来て義務教育を受けさせない親は罰すると命令したので、親は仕方なしに大事な労働力だった自分を学校に行かせてくれた。すると成績がよかったので、日本人の先生が師範学校に行けと勧めてくれた。さらに軍官学校を経て東京の陸軍士官学校に進学し、首席で卒業することができた。卒業式では日本人を含めた卒業生を代表して答辞を読んだ。日本の教育は割りと公平だったと思うし、日本のやった政治も私は感情的に非難するつもりもない、むしろ私は評価している。 — 金完燮 日韓「禁断の歴史」p.212 小学館 2003年10月 ISBN 4093896518 また、無名の若者たちが国の近代化を推し進めた明治維新を「明治維新の志士を見習いたい」と称賛していた。特に、中心人物の一人である西郷隆盛を尊敬し、西郷が語った「子孫のために美田を買わず」という言葉を好んで使っていた。 日韓国交正常化のための日韓基本条約の立役者で朴大統領の命令で日本側と秘密交渉に当たった大韓民国中央情報部初代部長を務めた金鍾泌は「反日より用日こそが困難な道」という話をよく朴大統領と交わしていたほど朴は用日をするために国内(後述の反日教育)を隠して日本側と接触する時には親日だと錯覚させる言動をして日本側を欺いていた。朴は巧みな話術で日本側の信頼を得て、日韓基本条約で得た莫大な資金・投資・技術供与、アメリカ・ヨーロッパの援助を元手に経済優先するなど親日派の振りをして経済協力を引き出す用日に非常に卓越した人物だった。
※この「用日」の解説は、「朴正煕」の解説の一部です。
「用日」を含む「朴正煕」の記事については、「朴正煕」の概要を参照ください。
- >> 「用日」を含む用語の索引
- 用日のページへのリンク