現在のトヨタのモータースポーツ部署・子会社
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「トヨタ自動車のモータースポーツ」の記事における「現在のトヨタのモータースポーツ部署・子会社」の解説
GAZOO Racingカンパニー(GRカンパニー) 2017年に創設された社内カンパニー。車両開発をする部門、開発ドライバーやメカニックのなどの凄腕技能養成部、マーケティングのGR統括部の3部門によって構成され、トヨタのレース活動を統括する。総勢300名ほどの最小カンパニーで、本社・名古屋・東富士に拠点を置く。レースで得た知見を元に、「GR」ブランドやレクサスの「F」シリーズも含めた今度のトヨタの市販スポーツカー・スポーティグレードの製作を手がけ、その収益を元に永続的なモータースポーツ活動を行うことを目標とする。 東富士研究所 トヨタの市販車開発の最大拠点。「モータースポーツユニット開発部」で市販車に関連する技術を用いたパワートレインの開発を行っている。LMP1のハイブリッドシステム「THS-R」を用いたパワートレインや、GT500・スーパーフォーミュラ用ダウンサイジングターボであるNREのRI4Aはここが基礎研究・開発を担当した。ただし2015年末を持ってRI4Aの開発はトヨタテクノクラフトに移管している。モータースポーツで社員育成を行う「凄腕技能養成部」も東富士に所属している。 トヨタ・レーシング・ディベロップメント (TRD) 日本・アジア地域を担当。トヨタの100%出資子会社であるトヨタカスタマイジング&ディベロップメントのレース部門であり、自販特殊開発部を前身とする。現在はGT500・スーパーフォーミュラのエンジン開発、GT500におけるレクサスのシャーシ開発・エンジンチューニング、ヴィッツレースや86/BRZレース用車両のメンテナンスなどを行う。トヨタの市販車向けチューニングパーツの販売や、GRMNに代表されるコンプリートカーの開発・生産も行っている。 TRD U.S.A. Inc. 北米地域を担当する、アメリカの販売会社米国トヨタ (TMS) の100%子会社。TOM'Sのアメリカ法人を買収して1979年に誕生した。カリフォルニア州コスタメサ及びノースカロライナ州シャーロットに拠点を置く。IMSA、CART、インディカー・シリーズへのエンジン供給を経て、現在はNASCAR、レクサスGT3、ラリーカー、ドラッグレースマシンなどの車両開発・供給を行う。また近年はCALTYが積極的にNASCARやドラッグレースマシンのデザインに加わっている。 TRD ASIA Co,.Ltd 2006年にトヨタテクノクラフトと豊田通商が共同出資してタイに設立。東南アジア地域を担当する。またTRDタイランドとTRDインドネシアを子会社に持つ。トヨタ・チーム・タイランドと協力してタイ国内レースやアジアクロスカントリーラリー、ニュルブルクリンク24時間レース、スーパーGTなどに参戦している。 TOYOTA GAZOO Racing Europe GmbH (TGR-E) 世界選手権・ヨーロッパ地域を担当するトヨタの完全子会社。オベ・アンダーソンが率いるラリーチーム「アンダーソン・モータースポーツ」が1975年よりトヨタの公認を受けて「TOYOTA Team Europe」(TTE)を名乗ったことが始まり。1993年の「TOYOTA Motorsports GmbH」(TMG)への改称を経て、2020年より現名称。ドイツのケルンに拠点を置く。世界ラリー選手権(WRC)で黄金時代を築いた後、ル・マン24時間レース、F1を経て、2012年よりFIA 世界耐久選手権に参戦。オレカとジョイントしてLMP1シャーシの開発とオペレーションを担当する。またトヨタのWRC用GREエンジン開発やカスタマー用ラリーカーの開発も手がけ、2021年からは自らWRCチームの運営を行っている。シャーシデザイン、エンジン設計、風洞の貸し出し、R&D、EVの開発など、トヨタのレーシングカー以外の自動車に関わる業務も広く手がける。 TOYOTA GAZOO Racing SA トヨタの南アフリカ法人。1960年代から同国内ラリー選手権に参戦し、全メーカー中歴代1位の勝利数を誇る。2012年からダカール・ラリーとクロスカントリーラリー・ワールドカップへ参戦している。
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