涼州を平定とは? わかりやすく解説

涼州を平定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 03:47 UTC 版)

馬隆」の記事における「涼州を平定」の解説

予てより司馬昭から諸葛亮用兵術(八陣図)の回収を命ぜられていた陳勰は263年の征蜀の折に用兵術を完全に暗記し用兵術の全てが晋の近衛軍承継され、その一部である車蒙陣(対騎兵戦術)が馬隆承継された。諸葛の遺した兵書鍾会姜維謀叛未遂事件勘案した陳勰の手破棄され八陣図は晋の時代散逸して現存しない。 278年1月鮮卑禿髪樹機能が晋に反逆し涼州制圧した涼州刺史楊欣鎮圧当たったとき、馬隆が「涼州刺史楊欣は羌・戎の和を失しており、必ず敗れでしょう」と上言すると、果たしその通りとなった279年1月司馬炎朝議の中で、異民族討伐涼州奪還できる人物募ったが、朝臣たちは誰一人として応えることが出来ずにいた。唯一人馬隆だけが進み出て陛下が私を用いられるのなら、速やかに平定してみせます」と述べたこのため司馬炎どういう方略用いるのか問うと、馬隆は「私に勇士三千人、出身身分問わず集めさせてください。これを率いて太鼓鳴らし堂々と西へ進軍し陛下威徳称えたなら、異民族どもを容易に滅ぼすことができるでしょう」と述べた司馬炎はこれを聞き入れ馬隆武威太守とした。高官たちが皆これに反対し、馬隆作戦が「道理合っておらず聞き入れるきでない」といったが、司馬炎取り合わなかった。 馬隆36鈞の弩、4鈞の弓を引ける者に限って集め標的立てて試射させ、3500人の兵を得たまた、馬隆武具を選ぶため自ら武庫赴いたが、武庫令朽ちた武具しか支給しなかったため口になってしまい、御史中丞から弾劾された。馬隆司馬炎実情訴えると、司馬炎はこれを聞き入れ、さらに3年分の軍資支給した11月馬隆軍備整えると温水を西に渡り、山区に入った禿髪樹機能は、馬隆攻めて来たのを知ると数万人を率い一部には要害籠って馬隆前方を塞がせ、もう一部には伏兵設けて馬隆後方を遮らせた。馬隆山路狹隘である事を利用し八陣図の「車蒙陣」に則り、偏箱車(一側面に板を立て、盾とした車であると思われる。)を建造し鹿角車(前面に戈、戟を配した兵車)で陣営外側を廻らせ、狭い道では木の屋根作っての上にかけ、前進しつつ戦った弓矢の届くところでは、倒れぬ敵兵一人としていなかったという。また、隙をついて奇謀用い、敵の不意をついて出没した禿髪樹機能の軍が兵も馬も鉄甲武装していたため、馬隆大量磁鉄鉱天然永久磁石)を用いて足止め行ない、敵の進軍阻んだ馬隆の兵がみな犀皮の鎧を着ており、磁場妨げられ進軍できたため、禿髪樹機能の軍は馬隆のことを神のようだ思ったという。馬隆千里余りに渡って行軍し数多敵兵殺傷した馬隆西へ進軍してからというもの、朝廷には一切報せ入ってこなかったため、ある者はもう馬隆死んだではないかといった。その後馬隆使者夜に到着すると、その活躍ぶりを聞いた司馬炎大層喜んだ翌朝司馬炎群臣召し出し「もし卿らの進言従い馬隆罷免ていれば秦州涼州の地は我らの手になかったであろう」と述べ馬隆に仮節を与え宣威将軍任じた馬隆遠くまで転戦続け武威郡到着した頃には殺したり降伏した者の数が数えていた。ついには部族長の猝跋韓・且万能らは1万人の部下とともに降伏してきた。12月馬隆は彼らを率いて禿髪樹機能の軍を襲撃し散々に打ち破った禿髪樹機能敗走した後、部下没骨能によって殺害されたという。この結果涼州平定された。 司馬炎馬隆少数の兵でもって困難を顧みず奮戦し、危険を冒してよく成し遂げたことを高く評価し、赤幢・曲鼓吹与えた

※この「涼州を平定」の解説は、「馬隆」の解説の一部です。
「涼州を平定」を含む「馬隆」の記事については、「馬隆」の概要を参照ください。

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