洛陽時代の逸話とは? わかりやすく解説

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洛陽時代の逸話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:48 UTC 版)

劉淵」の記事における「洛陽時代の逸話」の解説

劉淵洛陽に留まっていた頃、その血筋才覚により多くの者から注目を浴びる事となったが、それ故朝廷重臣達からは大い警戒される事となり、立場危うくなる事が何度かあった。 まだ呉が健在だった頃、司馬炎は王済に「劉淵容姿端麗才能あふれている。春秋の由余や前漢金日磾でも、劉淵には及ばないな」と語りかけると、王済は「劉淵容姿才能優れているのは陛下仰るとおりです。しかし、劉淵文武の才は由余や金日磾比較するようなものではありません。もし劉淵東南方面軍事一切お任せになるならば、呉郡会稽郡はたちまち帰順し、呉を平定赴く要すらなくなるでしょう。」と答えた司馬炎は王済の意見同意して呉の征伐委ねよう考えたが、孔恂と楊珧進み出て「臣が劉淵才覚見たところ、おそらく他に並ぶものはいないでしょう。もし陛下彼に兵権与えれば孫呉平定した後、転進して北に軍を向けるやもしれません。彼は胡族であり、胸のうちに必ず異心あります。ですから臣はひそかに陛下のために、この件について憂慮しております彼に長江要害拠るような機会与えてはなりません」と諫めた。これを聞いた司馬炎黙り込んでしまった。 270年から278年にかけて、鮮卑禿髪樹機能西晋対し大規模な反乱起こして秦州涼州席巻した。その為、司馬炎朝議において誰に平定任せるべきか意見集めると、憙は「陛下がもし五部匈奴動員し劉淵将軍号与えて西に進軍させれば、たちまち平定することでしょう」と勧めた。だが、孔恂は「公(憙)の進言は、憂いを完全に取り除くものとは言えません」と反論すると、憙は怒って匈奴勇猛さ劉淵用兵巧みをもって陛下の威を広めれば、どうして滅ぼせないことがあるのか」と詰った。これに孔恂が「もし劉淵涼州を平定して禿髪樹機能を斬ったとしても、涼州劉淵という新たな難が起きるだけです。龍が雲雨得れば、もう池の中に潜んだはしないでしょう」と答えた司馬炎は孔恂の意見にも思うところがあったので、劉淵涼州平定命じるのを諦めた劉淵名門貴族であった王弥とはかねてより仲が良く、彼が洛陽から故郷青州帰るときには九曲の川岸まで見送り行った。この時、劉淵は涙を流して王弥へ「王渾憙は同郷のよしみで私の事を称賛し朝廷推挙してくれる。だが、それによって一部の人に、陛下の前で私を讒言する貶める機会与えてしまっている。これは私の本意ではなく、むしろ立場危うくしているだけだ。それに私は元から官位などに興味はないのだ。私が本音話せるのはあなただけだ。私は恐らく洛陽誅殺されるだろう。あなたと会うのもこれが最後であろうな」と自らの心情漏らしたまた、憤り悲しみのあまり、酒を浴びるように飲みながら声高に詩歌吟じた。これに同席していた人はみな涙を堪え切れなかったという。当時斉王司馬攸は九曲に駐屯していたが、彼はこの一件伝え聞く劉淵の下へ人を派遣し、その動向観察すると共に、兄である武帝司馬炎へ書を送って劉淵を除かなければ并州久しく安寧のままではないでしょう」と忠告した。だが、王渾進み出て劉淵は徳に優れ人物です。私は陛下御為にはっきりと申し上げます。この晋国は誠を用いて少数民族従え、徳を用いて遠方の民を帰属させております劉淵匈奴代表して来朝しているのです。その劉淵をもしあらぬ疑いをかけて殺してしまえば晋朝恩徳が広まることなどありましょうか」と反論した司馬炎王渾深く同意し、この件については不問とした。

※この「洛陽時代の逸話」の解説は、「劉淵」の解説の一部です。
「洛陽時代の逸話」を含む「劉淵」の記事については、「劉淵」の概要を参照ください。

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