海外資本での映画製作とは? わかりやすく解説

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海外資本での映画製作

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 12:19 UTC 版)

黒澤明」の記事における「海外資本での映画製作」の解説

1973年3月14日黒澤ソ連映画会社モスフィルムと『デルス・ウザーラ』(1975年)の製作協定調印した黒澤ソ連映画作るという話は、自殺未遂前の1971年7月黒澤第7回モスクワ国際映画祭出席したときに持ちかけれ、それから本格的な交渉が行われていた。黒澤ソ連側から芸術的創造の自由を保証され1974年4月から約1年間にわたり撮影をしたが、シベリア過酷な自然条件での撮影は困難を極めた作品第48回アカデミー賞ソ連代表作品として外国語映画賞受賞し黒澤復活印象付けた1977年には再びソ連作ることを画策しエドガー・アラン・ポー短編小説赤死病の仮面』を元にした『黒き死の仮面』の脚本執筆したが、映画化実現しなかった。この頃黒澤メディアへの露出増え1976年から1979年までサントリーリザーブテレビCMにも出演した1978年7月1日黒澤イタリアダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞外国監督賞を受賞し、その副賞であるファーストクラス航空券使ってアメリカ10日旅行した黒澤ジョージ・ルーカスなどと昼食を共にしたり、フランシス・フォード・コッポラ邸宅訪ねるなどの交友持ったアメリカ滞在中、黒澤ルーカス次回作『影武者』(1980年)の資金援助相談もした。武田信玄影武者を描く『影武者』は国内映画会社資金交渉難航していたが、ルーカス働きかけ20世紀フォックス世界配給引き受け代わりに出資することが決まりルーカスコッポラ誘って海外配給共同プロデューサーについた。『影武者』はオーディション無名俳優素人起用したり、主演予定だった勝新太郎降板騒動起きるなど、公開前からマスコミ賑わせた。当時日本映画過去最高となる27億円の配給収入記録し第33回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞した。 『影武者』の興行的大成功で、黒澤次回作に『乱』(1985年)を作ることにした。同作毛利元就三本の矢の教えシェイクスピアの『リア王』を組み合わせた作品で、1976年初稿執筆していたが、資金調達実現しないままだった。1981年10月黒澤渡米しニューヨークで行われたジャパン・ソサエティー主催の「黒澤作品回顧上映会」に出席したあと、『乱』の資金についてルーカスコッポラ相談した。『乱』はフランスの映画製作者セルジュ・シルベルマン出資で製作が実現することになったが、1983年3月フラン海外流出制限されたため製作延期となった黒澤は『乱』のために招集したスタッフ仕事与えるため、急遽能をテーマにしたドキュメンタリー映画『能の美』を企画し黒澤監修佐伯清監督起用したが、製作費が高額になるため中止した同年11月1日神奈川県横浜市緑区自前映画スタジオである「黒澤フィルム・スタジオ」を開設し同月に『乱』はヘラルド・エース参加で製作再開した。『乱』は日本映画最大規模となる26円もの製作費が投じられたが、興行収入16億円にとどまり巨額赤字出した。それでも国内外多く映画賞受賞し1986年3月第58回アカデミー賞では4部門にノミネートされワダ・エミ衣裳デザイン賞を受賞した黒澤監督賞にノミネートされたが、これはシドニー・ルメット黒澤ノミネートさせるためのキャンペーン行った結果である。また、黒澤は同賞でジョン・ヒューストンビリー・ワイルダーとともに作品賞のプレゼンター務めた

※この「海外資本での映画製作」の解説は、「黒澤明」の解説の一部です。
「海外資本での映画製作」を含む「黒澤明」の記事については、「黒澤明」の概要を参照ください。

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