池田光仲とは? わかりやすく解説

池田光仲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/29 00:48 UTC 版)

 
池田光仲
池田光仲
時代 江戸時代前期 - 中期
生誕 寛永7年6月18日1630年7月27日
死没 元禄6年7月7日1693年8月8日
改名 勝五郎、光仲
戒名 興禅院殿俊翁義剛大居士
墓所 鳥取藩主池田家墓所
官位 従四位下侍従相模守左近衛少将
幕府 江戸幕府
主君 徳川家光家綱綱吉
因幡鳥取藩
氏族 因州池田家
父母 父:池田忠雄、母:三保姫
兄弟 光仲仲政
正室:徳川頼宣の長女・茶々姫
側室:源姫(片山氏)、勾姫(上野氏)、琴姫
綱清仲澄九鬼隆律、厳姫、竹姫、亀之助、清姫、清定清勝、伊佐姫、久留島通孝
テンプレートを表示

池田 光仲(いけだ みつなか)は、因幡鳥取藩の初代藩主。幼名勝五郎徳川家康の外曾孫であり、別姓は松平

生涯

寛永7年(1630年)6月18日、岡山藩主・池田忠雄の長男として岡山藩江戸藩邸で生まれる[1]。母は徳島藩主・蜂須賀至鎮の娘・三保姫

寛永9年(1632年)父・忠雄が死去し、わずか3歳で家督を継ぐこととなった。幼少のため山陽道の要所備前岡山を治め難いとされたが、徳川家康の曽孫兼来孫[2]ということもあり改易とはならず、光仲は因幡・伯耆を有する鳥取藩32万石に、従兄で鳥取藩主となっていた池田光政が備前岡山藩31万5,000石へ国替えとなった。この際に、叔父の池田輝澄播磨国山崎藩主)、輝興(播磨国赤穂藩主)、さらに光政が後見人として充てられた。幼少のために江戸藩邸に在住し、領国経営は荒尾氏を筆頭とする家老を中心とした側近に委ねられた。光仲が領国に初入国したのは慶安元年(1648年)、藩主となって16年を経てからである。

鳥取城中ノ御門表門(大手門)周辺からは葵紋瓦が出土しているが、光仲が家康の曾孫にあたることから、外様大名でありながら例外的に葵紋の使用が許されたとみられている[3]

寛永15年(1638年)、江戸城にて第3代将軍徳川家光の前で元服し、偏諱を受け光仲と名乗った。寛永17年(1640年)、山崎藩でお家騒動(池田騒動)が勃発し、山崎池田家は改易となり、光仲の後見人となっていた叔父・輝澄が領内鹿野に1万石の堪忍料にて預かりとなった。正保2年(1645年幕府の斡旋で紀州藩主・徳川頼宣の長女・茶々姫と結婚した。以後、因州池田家と紀州徳川家との姻戚関係が継続した。

初入国以後は領国経営に心血を注いだ。慶安元年(1649年)12月、幕府に東照宮勧進を出願し、慶安3年(1650年鳥取東照宮が完成した。承応元年(1652年)には藩の実力者で米子城代・筆頭家老の荒尾成利に責問十余条を突き付けて罷免し、藩主の権力を強化した。

貞享2年(1685年)長男・綱清に家督を譲り隠居した。しかしなお藩政への情熱は衰えず、綱清を後見した。同年、次男・壱岐守仲澄に新田2万5,000石(のち3万石)を分与し、鹿奴藩(鳥取東館新田藩)が成立した。

元禄6年(1693年)7月7日、脳卒中のため鳥取城にて死去した。享年64(満63歳没)。因幡国法美郡奥谷村(現:鳥取市国府町奥谷)に埋葬され、以後ここが鳥取藩主池田家墓所となった。法号は興禅院殿俊翁義剛大居士。没翌年の元禄7年(1694年)に黄檗宗の龍峯山興禅寺(旧・臨済宗龍峯寺)が池田家菩提寺となった。

系譜

関連

  • とうふちくわどんどろけ飯 - 光仲が鳥取藩主となった際に、高価な魚の代わりに豆腐を食べるよう勧めたことから考案されたとされる。

脚注

  1. ^ 上田正昭、津田秀夫、永原慶二、藤井松一、藤原彰、『コンサイス日本人名辞典 第5版』、株式会社三省堂、2009年 86頁。
  2. ^ 父方は徳川家康督姫池田忠雄-池田光仲、母方は 徳川家康松平信康登久姫万姫三保姫-池田光仲
  3. ^ 中ノ御門表門(大手門)の歴史と特長”. 鳥取市 (2022年4月20日). 2022年4月28日閲覧。

参考文献

  • 財団法人史跡鳥取藩主池田家墓所保存会/作成 『史跡 鳥取藩主池田家墓所』 (2006年3月31日刊行)



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「池田光仲」の関連用語

池田光仲のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



池田光仲のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
株式会社思文閣株式会社思文閣
Copyright(c)2025 SHIBUNKAKU Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの池田光仲 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS