柳田国男との交流とは? わかりやすく解説

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柳田国男との交流

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 22:21 UTC 版)

中村星湖」の記事における「柳田国男との交流」の解説

星湖は民俗学者柳田国男1875年 - 1962年)とも交流している。柳田江戸後期甲斐国総合地誌・『甲斐国志』(柳田旧蔵本は柳田文庫所蔵)を読み込むなど山梨県民俗事例にも関心示しており、星湖以外の山梨県郷土史家民俗学者では土橋里木大森義憲と交流がある。 柳田1947年昭和22年)の「嫁盗み」(後に『婚姻の話』に収録)において星湖の「略奪」について言及し、「略奪」に山梨県における「嫁盗み」の事例描かれてると知りつつも、その時点で未読であると記している。このことから戦後には両者の関係生まれていたことが確認されるが、「略奪」は1914年大正3年)に発表されており、明治末年から大正初年両者の関係不明であるものの、柳田一時期自然主義文学傾倒していたため、文学通じて交流生まれたとも考えられている。 星湖は柳田「先生」呼び私淑し1943年昭和18年)の『文化郷土より』では柳田対す献辞記している。柳田の星湖宛書簡は、2007年時点で3通が確認されている。3通とも山梨県立文学館寄託2点葉書1点書簡葉書昭和18年2月7日付・同年4月8日付で、ともに『文化郷土より』の献辞献本に関するもの。前者は予め献辞添えることを伝えたことに対す返礼で、後者同年4月5日刊行された『文化郷土より』が柳田献本され(柳田文庫所蔵)、それに対す礼状であると考えられている。書簡昭和18年8月30日付で、同年4月出征し戦死した星湖の次男文彦に関する見舞いに関する内容。星湖次男戦死から時間経って書簡であることから両者の距離を示してともされるが、海軍省から正式な発表があったのは同年8月下旬であるため、星湖から直接知らされ可能性指摘されている。 その後、星湖は拠点東京移したが、星湖が農民文学農村文化運動関心強めていくのに対し柳田文学から離れ両人方向性異にしたため交流疎遠になったと考えられている。一方で柳田と星湖には田山花袋島崎藤村など共通の知人がおり、1930年田山花袋葬儀では柳田と星湖がともに写され写真残されている。 また、1934年昭和8年3月には中西悟堂により日本野鳥の会設立される柳田・星湖はともに中西交流があり、同年6月静岡県須走探鳥会開催さると、柳田・星湖ともに参加して顔を合わせている。星湖は昭和9年6月の『週刊朝日 2529号』で「岳麓探巣行」を発表し、同会の様子柳田交わした会話についても記している。 戦後には1949年昭和24年4月柳田河口湖訪問している。『山梨日日新聞同年4月27日記事拠れば柳田4月25日河口浅間神社山宮と孫見祭を見物し、夜は河口湖畔の竜宮ホテル宿泊し山梨郷土研究会会員座談会開いたという。渋沢敬三大藤時彦千葉徳爾らも同行している。 星湖は柳田案内したとされるが、詳しい事情不明。『山梨日日新聞』の記事には柳田写った集合写真掲載されており、千葉徳爾鳥類研究家の中幸雄がともに写っている。星湖の姿は見られないが、猿田彦の面を被った人物写っており、これが星湖であるとも考えられている。 柳田この頃山宮里宮の関係について研究しており、河口浅間神社においても山宮訪れ翌日には一宮浅間神社訪問している。大森義憲宛書簡の内容からも、柳田河口湖訪問は星湖を訪ねた観光ではなく学術的視察であった考えられている。

※この「柳田国男との交流」の解説は、「中村星湖」の解説の一部です。
「柳田国男との交流」を含む「中村星湖」の記事については、「中村星湖」の概要を参照ください。

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