柳田國男による「先祖」の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 05:35 UTC 版)
「先祖」の記事における「柳田國男による「先祖」の定義」の解説
柳田國男は、自著「先祖の話」において、先祖とは、特定の家系(特に職能集団)の創業者であると規定した。DNAによる生物学的な繋がりよりも、職能集団である一族を率いる権利(家督)を持つかどうかで、特定の家系の創業者を先祖と呼ぶ権利があるか否か判断した。 具体例として、生物学的に「平家の末裔で桓武天皇より出る」という人物がいても、皇位を継承していない限りは桓武天皇を先祖と呼ぶことはできないとした。これは桓武平氏が、武家平氏という職能集団の創業者である高望王を先祖と呼ぶことはできても、天皇である桓武天皇を先祖と呼べないことにも通じるものである。 柳田國男のイメージする先祖は、現代での創業社長と経営権の相続という概念に近い。
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