東妙寺文書とは? わかりやすく解説

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東妙寺文書(三十二通)

主名称: 東妙寺文書(三十二通
指定番号 125
枝番 02
指定年月日 1990.06.29(平成2.06.29)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 古文書
ト書
員数 3巻
時代区分 鎌倉江戸
年代
検索年代
解説文:  佐賀県神埼郡田手東妙寺伝来した境内ならびに文書である。
 境内図は真言律宗西大寺末寺東妙寺僧寺)と妙法寺尼寺)の伽藍描いた鎌倉時代後期絵図で、料紙楮紙九紙を各三段継いで用い、北を上に中央田手川流域左岸東妙寺伽藍寺域在家右岸妙法寺伽藍門前在家描いている。図には建物樹木中心に要所彩色があるが、現状剥落著しい。
 東妙寺は、東西に走る大路接して堀を廻らせ、伽藍正面瓦葺朱塗二重門中央瓦葺朱塗本堂前庭左右に鐘楼五重塔(後の安国寺利生塔)、鎮守などを置く。妙法寺は、板葺本堂中心に伽藍配し上土塀にて門前一般在家とを区切り、他は生垣と山をもって結界する。図中には堺を示す線や、「護摩堂」などの墨書注記がある。また、僧寺南側寺域には同寺に付属した律宗集団関わる建物描いた思われるものもあって興味深い
 この絵図年紀を欠くが、中世大和絵特徴を示す手法や、建物細部にわたる描写などもみられる東妙寺弘安年間一二七八八八)の草創伝え、東妙寺文書によれば十四世初頭には同寺の造営が、幕府援助をうけ本格的に行われていたことが判明する。おそらく本図は、その造営なった鎌倉時代末期描かれ伽藍図と考えられる
 律宗寺院規模を示す絵図としては称名寺結界図(重文称名寺)が知られるが、並置する僧尼両寺の伽藍配置伝えた絵図としては本図唯一の資料であり、九州における関東祈祷寺院具体規模伝えて仏教史建築史上に価値が高い。
 東妙寺文書はわずかに三二通を存するのみであるが、得宗権力背景とした西大寺律宗寺院九州進出とその経営足利氏との密接な関係を示す文書など、律宗寺院変遷明らかにして注目される



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