東京都のフィルム・コミッション設立とは? わかりやすく解説

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東京都のフィルム・コミッション設立 (2001年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 02:13 UTC 版)

フィルム・コミッション」の記事における「東京都のフィルム・コミッション設立 (2001年)」の解説

かつて東京都知事であった石原慎太郎は、自身映画監督経験有している。また、実弟俳優石原裕次郎も、石原プロモーション『西部警察』シリーズ代表されるアクション映画ドラマなどの制作多数行っていた。そのため、石原慎太郎は、日本における映画ロケ発生する問題点熟知していた。石原慎太郎産経新聞報道する15年以上も前に自身公式サイトで『ブラック・レイン』の大阪ロケ発生した問題点を明確に指摘している。 以下に石原慎太郎指摘する日本の映画撮影ロケ抱え根本的な課題要約するアメリカ日本では映画制作対す考え方根本的に大きく異なる。アメリカでは映画産業として認知されている。これは、映画制作に対して官民共同取り組みが行われていることと同義である。 ニューヨークでは、市長室に「フィルム・コミッション」が設置されている。これは、日本の自治体映画協賛のような文化支援ではなく映画の撮影による雇用確保と市の収入増加目的したものである。また、市長室にフィルム・コミッション置かれていることにより、市長強力な権限に基づき市警など関係部局との調整を行うことが可能となる。アメリカではこのような映画制作対す自治体支援体制整っているため、撮影手続簡素である。 しかし、日本では撮影許可を得るためには映画関係者多く所管を回る必要があり、さらに申請をどこで行えばいいのかも分かりにくい。同じ東京都所管施設であっても都立公園管理各々管理事務所海上公園埠頭公社都庁舎は財務局などというように、個々所管異なっており、外部にはわかりにくい石原主張は、アメリカで実務経験有する大林宣彦生前発言概ね一致する。そして、石原は「(日本が)映画制作に対して無理解なため、日本舞台とした作品海外話題になったという話を聞くことはほとんどない」と結論づけている。日本の行政映画制作に関する無理解制度的な欠陥が、現実トラブルとなって噴出したのが、『ブラック・レイン』の大阪ロケだったのであるこのような課題踏まえ石原慎太郎2000年11月第13回東京国際映画祭開会式において「銀座カーチェイス撮れるようにする」と述べた大林宣彦によると、石原慎太郎は「東京フィルム・コミッション参加するなら、銀座を全封鎖してどんな戦闘シーン撮らせる」と発言したという。 そして、石原都政時代2001年4月20日に、大阪に続く形で東京都所管するフィルム・コミッション東京ロケーションボックス」が開設された。東京ロケーションボックスのロケ申請第1号は、リュック・ベッソン監督フランス映画『WASABI』2001年)であり、これまで東京都許可しなかった場所が撮影場所として使用され社会的に大きな話題呼んだ。 ただし、石原慎太郎想い海外十分に伝わっているとは未だにいえない部分がある。 一例として、アメリカ映画日本舞台にした作品ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)では、日本撮影許可を得ることが困難であるとの前提の下に、東京都内などでゲリラ撮影多数行った監督代役として逮捕される人物まで用意しており、実際に警視庁拘束された。 そして、2021年現在日本では撮影目的道路封鎖ハードル極めて高く石原慎太郎夢見た銀座でのカーチェイス」は実現できていない交通規制については、地方自治体レベルでは解決できない、国レベル規制問題存在するためである。

※この「東京都のフィルム・コミッション設立 (2001年)」の解説は、「フィルム・コミッション」の解説の一部です。
「東京都のフィルム・コミッション設立 (2001年)」を含む「フィルム・コミッション」の記事については、「フィルム・コミッション」の概要を参照ください。

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