東京・胸騒ぎ編(第6週 - 第14週)
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「半分、青い。」の記事における「東京・胸騒ぎ編(第6週 - 第14週)」の解説
東京・港区の秋風の自宅兼事務所「オフィス・ティンカーベル」で働き出した鈴愛だったが、「メシアシ」と呼ばれる賄いと雑用でペンすら持たせてもらえない日々が続く。ある日、自身への不当な扱いを巡り秋風と口論となった鈴愛は、原稿にカケアミを描く課題を与えられ、出来次第で正式にアシスタントになれるチャンスをもらう。先輩アシスタントの藤堂誠(ボクテ)に技法を教わった鈴愛は、努力を重ねて習得。秋風の秘書・菱本若菜や先輩アシスタントの小宮裕子らも、そんな鈴愛の性格を知るにつれ、協力的に変わっていく。一時は秋風のネームを破棄した疑いで解雇された鈴愛だったが、冤罪と判明し、秋風から謝罪されるとともに、カケアミの出来も認められる。 そして鈴愛は秋風の原稿のアシスタントをしながらハードな指導を受ける日々を送るなか、律の友人・朝井正人から優しく前向きな言葉をかけられ恋をする。一方、律はロボット工学に興味を持ち、大学教授・宇佐川乙郎の研究室に所属。高校時代の初恋相手である伊藤清と大学内で偶然再会し、やがて交際を始める。 6月の終わりに正人に振られ酷く落ち込んだ鈴愛は、律の慰めと、裕子とボクテの気晴らしで元気を取り戻す。そして迎えた19歳の誕生日、律との仲を嫉妬し憤慨する清と衝突した鈴愛は律を独占する発言をして火に油を注ぐ。これを機に律と距離を置くこととなった鈴愛は、秋風から律との悲恋を漫画に描くよう命じられ、傷心に堪えながら執筆に集中する。鈴愛の様子にボクテと裕子も影響され精進し、1992年(平成4年)春、裕子がプロデビュー。初夏、ボクテは鈴愛に譲ってもらったネームを使用し、秋風の義理を裏切る形でプロデビューをした結果、破門される。そして鈴愛は、ボクテが辞退した少女漫画雑誌の新人賞を繰り上がりで受賞し、プロデビューが決定。鈴愛は月刊少女漫画誌へ、裕子は週刊青年漫画誌へそれぞれ連載が決まる。 1995年(平成7年)、鈴愛はアシスタント2人雇い連載を続けコミックは4巻発行される。一方裕子は、人気の下降により編集者から連載打ち切りを言い渡され、スランプに陥り執筆の情熱を失った末、結婚し漫画家を引退する。同年9月17日、誕生時に世話になった医師・キミカ先生の還暦パーティーを諸事情で欠席を決めた鈴愛だったが、気が変わって終了後の会場に駆けつけ、キミカ先生の話から、京大大学院に進学した律がロボットの学会で受賞し、5年前に鈴愛が七夕の短冊に書いた願いを叶えたことを知る。京都に帰る律を追いかけ、数年ぶりの再会を果たした鈴愛は、律から大手企業である「菱松電機」への就職の報告とプロポーズされるも、漫画家として成功してから結婚したいと考え「無理」とだけ答える。 1999年(平成11年)春、既に連載が打ち切られ仕事を失った鈴愛は、秋風のアシスタントと引っ越し屋のアルバイトをする日々を送っていた。秋風は晴の懇願を受け、鈴愛に対して帰郷と見合いを促そうとするが、鈴愛の執筆への情熱を察し、一肌脱いで鈴愛に挿絵と漫画の仕事を斡旋する。しかし漫画のネームが進まずスランプに陥るなか、律の結婚を知り居た堪れなくなった鈴愛は、仕事を放棄し大阪の律の新居に行くが、妻のより子の姿を見た途端に途方に暮れ、早々に引き上げる。東京に戻った鈴愛は、相変わらずネームは浮かばず、精神的なショックも加わり混乱する。秋風のアドバイスで初心に返り、高校時代に描いた漫画のようにネーム無しで執筆し、ボクテと裕子にも手伝ってもらうが、やはり筆は途中で進まなくなったまま、入稿締め切り当日を迎える。秋風があらかじめ用意していた鈴愛原案・秋風作画の原稿を代替に入稿してことなきを得るが、才能の限界を悟り漫画を描くことが苦痛になった鈴愛は、漫画家を辞める決心をし、秋風の元を去っていく。
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