村の百姓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 09:35 UTC 版)
儀作(ぎさく) 演:高堂国典 離れの水車小屋に住む長老。百姓たちには「じさま(爺様)」と呼ばれており、村の知恵袋的存在。侍を雇い野武士を退けた村の事例を知っていたため、野武士と戦うために「腹を空かせた侍を雇う」ことを利吉に提案する。最期まで水車小屋から離れる事を頑なに拒み、野武士襲撃の際に燃え盛る水車小屋と運命を共にする。 利吉(りきち) 演:土屋嘉男 年若の百姓。迫り来る野武士と戦おうと、絶望する皆の前で真っ先に言い出し、儀作の提案を元に浪人探しに町へ出る。侍探しには最も積極的。女房を野武士にさらわれたことで野武士に強い恨みを持っているが、感情を押し殺す性格で常に険しい表情をしており、平八に気遣われながらも心を閉ざし続ける。村に着いた侍たちに家を明け渡し、炊事等の世話役を務める。 茂助(もすけ) 演:小杉義男 壮年の百姓。利吉たちと共に浪人探しに出る。普段は百姓達のまとめ役でしっかり者だが、防御線の外にある自分の家を捨てねばならないと知った時は猛反発して独断行動を取ろうとした。しかし勘兵衛の叱責によって自宅の防衛を諦め、村を守る為に奔走する。合戦時は久蔵の組に入る。 万造(まんぞう) 演:藤原釜足 壮年の百姓。志乃の父。自己保身ばかり考えており、すぐにふてくされる、身勝手な性格。野武士と戦うことに消極的だが儀作の提案で嫌々浪人探しに町へ出る。合戦時は七郎次の組に入る。 利吉とは何かと折り合いが悪く、積極的な利吉に毒を吐いて喧嘩になることが多い。また、利吉の女房の二の舞を危惧し、親心から娘を守ろうと、泣き叫び抵抗する志乃の髪を切って無理矢理男装させるが、それが原因で村中騒然となる。勘兵衛ら侍達にも娘を取られるのではと警戒しており、志乃を男装させたままにする。 与平(よへい) 演:左卜全 やや鈍く、間の抜けた中年の百姓。意気地がなく、すぐに泣きべそをかく上に、失敗が多い。利吉たちと共に浪人探しに町へ出る。合戦時には菊千代の組に入る。菊千代には「阿呆」呼ばわりされ、小突かれながらも親しい間柄となる。訓練に本物の槍を持ってきたことから、この村が落ち武者狩りを行っていたことが露見した。痩せ馬を一頭持っており、後に菊千代が乗ることになる。 合戦時の合間に菊千代が持ち場を離れたため、再び襲ってきた野武士に防具(腹当)の無い背後から弓矢で射抜かれ死亡する。与平の死は菊千代の心境に大きな変化をもたらす。 志乃(しの) 演:津島恵子 万造の娘。万造の手により髪を切られ男装することになる。勝四郎に思いを寄せる。素朴で純情な少女だが、情熱的なものを内に秘めている。 利吉の女房 演:島崎雪子 収穫物を野武士に強奪される代わりとして、村から人身御供で差し出されている利吉の妻。野武士の山塞に囚われの身となり慰み者にされる。菊千代らの手によって火が放たれた際に、火に気付きいったんは驚愕するも、叫んだり逃げたりもせず凄味のある笑みを浮かべた。幽鬼のような状態で外に出てくるが、眼前に現れた夫・利吉に驚き、焼け崩れる山塞の中に走り戻り姿を消す。 伍作(ごさく) 演:榊田敬二 芝刈りの最中に野武士を最初に目撃する村人。 儀作の息子夫婦 演:熊谷二良(息子)、登山晴子(息子の嫁) 儀作と暮らす夫婦で、赤子が一人いる。戦の始まりとともに水車小屋に篭った儀作を連れ戻そうとして野武士に襲われ、助けに来た菊千代に赤子を託して絶命する。 久右衛門の婆様 演:キクさん(本名不詳) / 声:三好栄子 かつて野武士に家族を殺された老女。捕えられた野武士の斥候に鍬を持って迫る。 その他 百姓:峰三平、松下正秀、池田兼雄、川越一平、鈴川二郎、夏木順平、神山恭一、鈴木治夫、天野五郎、吉頂寺晃、岩本弘司、山田彰、今井和雄、中西英介、伊原徳、大塚秀雄、大江秀、大西康雄、下田巡、河辺昌義、加藤茂雄、川又吉一、篠原正記、松本光男、海上日出男、田武謙三、山本廉 百姓女:本間文子、小野松枝、一万慈多鶴恵、大城政子、小沢経子、須川操、高原とり子 百姓の娘:上遠野路子、中野俊子、東静子、森啓子、河辺美智子、戸川夕子、北野八代子、記平佳枝
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