旧連合国(敗戦国)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 01:24 UTC 版)
アメリカ合衆国 かつての超大国。1933年にフランクリン・D・ローズヴェルトが暗殺され、後任の大統領となったジョン・N・ガーナーの無策、ジョン・W・ブリッカー(英語版)の孤立主義により不況と軍備の再建が出来ない状態で第二次世界大戦に参戦し、枢軸国に降伏する。 ナチス・ドイツの傀儡国家として旧領の内、東海岸のみを支配下に置き、アメリカ・ナチ党が政府を構成している。敗戦直後は軍政司令官のエルヴィン・ロンメルが統治を担当するが、ドイツ本国の人種政策普及に消極的だったため1949年に解任され、後任の軍政司令官となったハンス・ランメルスにより人種法が制定され、ユダヤ人迫害が本格化する。また、ロンメルと共に解任されたフリッツ・トートに代わりアルベルト・シュペーアが復興を担当し、経済復興を成し遂げる。 『イナゴ身重く横たわる』の世界では、暗殺を免れたローズヴェルトが1940年まで大統領を務め、後任のレックスフォード・タグウェル(英語版)がニューディール政策を引き継ぎ経済復興と再軍備を整え第二次世界大戦に勝利し、イギリスと世界を二分する。 アメリカ太平洋岸連邦 日本側の傀儡国家。アメリカ西海岸とアラスカを統治し、サクラメント政府を構成する支配層は「ピノック(拝日派)」と侮蔑されている。人種や民族に対する差別政策がないため、合衆国からの亡命者やユダヤ人が多数居住している。 ロッキー山脈連邦 東西海岸の間に位置する、アメリカ中西部を治める国家。ドイツ・日本いずれからも直接統治を受けない緩衝地帯であり、太平洋岸連邦とは緩やかな連携を維持している。 ソビエト連邦 1941年にドイツに降伏し解体され、旧ロシア帝国時代からのスラヴ系住民(ロシア人、ウクライナ人、ポーランド人など)は全て僻地に一掃されている。無人となった土地は生存圏政策に基いてナチスが選抜した「アーリア人」が新たに入植しており、今はウクライナ開拓が進んでいる。 『イナゴ身重く横たわる』の世界では、エル・アラメインの戦いに勝利したイギリス軍と合流しスターリングラード攻防戦の勝利を経て戦勝国の一員となるが、戦後に政治的・経済的失策を重ね崩壊し、イギリスとアメリカに分割統治されている。 イギリス ヨーロッパで最後まで抵抗した末、独伊のイギリス本土上陸と、その際のウィンストン・チャーチルによる焦土作戦で凄惨な結末を迎えた。現在はフランスと同じくドイツ直轄領として占領統治が続いている。 『イナゴ身重く横たわる』の世界ではドイツを降伏させヨーロッパ全土を併合し、アメリカと世界を二分する超大国となる。戦後に起こる英米対立にも勝利し、最終的に世界の覇権を握る。また、その間一貫してチャーチルが首相を務めている。
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