日本のモグラとは? わかりやすく解説

日本のモグラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 09:29 UTC 版)

モグラ科」の記事における「日本のモグラ」の解説

分類には異説もある。すべての種が日本固有種とされる北海道を除くほぼ全国で、都市部以外では人家周辺でも普通にモグラ塚」が見られる。たとえば、都心孤立した緑地である皇居でも、吹上御所アズマモグラ生息している。 日本のモグラ類は、“あまりモグラらしくないモグラ”であるヒミズ日不見)類と、その他の真性モグラ類とに大別されるヒミズヒメヒミズ森林落ち葉腐食層の下で暮らすが、動き素早く、しばしば地上にも現れる半地中生活者である。 2属5種の真性モグラ類のうち、コウベモグラ西日本に、アズマモグラは主に東日本広く分布する両者生息域境界線中部地方にあるが、やや大型コウベモグラ少しずつ東側生息域広げつつある。これは、先に大陸から移入したアズマモグラ日本全土生息域広げたあとに、新たに大陸から移入してきたコウベモグラ東進しているためともいわれる一方アズマモグラ以前先住者といわれるコモグラミズラモグラなどは生息域減少し山地などに隔離分布するようになってきており、それぞれに程度の差はあるものの、絶滅危惧されている。 ヒメヒミズ属 Dymecodonヒメヒミズ D. pilirostris 【本州四国九州日本固有種頭胴長70-84ミリと、非常に小型外形モグラトガリネズミ中間ヒミズ競合する生息域では個体数減少する傾向にあり、主にヒミズ進出し難い標高の高い岩礫地に生息するはっきりしたトンネルは掘らず、落ち葉の下などで単独生活する。本種のみでヒメヒミズ属を構成するヒミズ属 Urotrichusヒミズ U. talpoides} 【本州四国九州淡路島小豆島対馬隠岐など、日本固有種落ち葉腐食層に浅いトンネル掘り夜間には地表歩き回る半地下性の生活を営む。対馬個体群亜種として U.t.adversus とすることもある。本種のみでヒミズ属を構成するミズラモグラ属 Euroscaptorミズラモグラ E. mizura 【本州青森県-広島県)、日本固有種本州からしか発見されておらず、生息数少ない。生息域によってヒワミズラモグラフジミズラモグラシナノミズラモグラの3亜種分ける説もあり、これらがそれぞれ 準絶滅危惧NT)(環境省レッドリスト)に指定されている。 モグラMogeraMogura読み間違い記載されている)アズマモグラ M. imaizumii (Mogera wogura) 【本州中部以北のほか、紀伊半島広島県などに孤立個体群)・四国剣山石鎚山)・小豆島粟島(新潟県)日本固有種】 主に東日本分布する日本固有種山地棲む小型のものがコモグラ M.i.minor として亜種とされることもある。 コウベモグラ M. wogura本州中部以南)・対馬種子島屋久島隠岐など】 西日本生息する大型種で、アジア大陸近縁種分布している。屋久島種子島生息する小型のものをヤクシマモグラ M.w.kanai として亜種とする説もある。 サドモグラ M. tokudae 【本州越後平野)・佐渡島日本固有種準絶滅危惧NT)(環境省レッドリスト越後平野個体群は、佐渡島のものよりやや大型で、エチゴモグラ M.etigo として別種とする説もあるが、サドモグラ亜種 M. t. etigo とされることが多い。農業基盤整備事業等による環境改変のため、越後平野主要な生息地大型モグラ生息不利な環境となり、小型種アズマモグラ侵入するとともにエチゴモグラ分布域縮小しつつある。絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリストセンカクモグラ M. uchidai 【尖閣諸島日本固有種絶滅危惧IA類 (CR)(環境省レッドリスト1976年採取1991年新種認定標本は、亜熱帯尖閣諸島属する約4平方キロメートルの島、魚釣島の、海岸近く草地捕獲されメス1体のみ。生息数非常に少ない考えられるが、1978年魚釣島持ち込まれヤギ大増殖による環境破壊のために、存続危ぶまれている。発見当初はNesoscaptor 属を作り Nesoscaptor uchidai として1属1種とされたが、現在はMogera 属に含める説が有力である。

※この「日本のモグラ」の解説は、「モグラ科」の解説の一部です。
「日本のモグラ」を含む「モグラ科」の記事については、「モグラ科」の概要を参照ください。

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