新図書館建設計画
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「瀬戸内市立図書館」の記事における「新図書館建設計画」の解説
瀬戸内市立図書館(2010年時点)名称延床面積(m2)蔵書数(冊)貸出数(冊)瀬戸内市立図書館(中央公民館図書室) 118 29,041 61,270 牛窓町公民館図書室 422 20,005 35,310 長船町公民館図書室 108 25,257 37,448 計74,303134,028このような状況の中、2009年7月には新図書館の建設をマニフェストに掲げた武久顕也が瀬戸内市長に就任。2010年10月には「瀬戸内市新図書館整備検討プロジェクトチーム」を立ち上げ、2011年3月に策定された第2次瀬戸内市総合計画では図書館施設整備事業が新規事業に挙げられた。 2010年代半ばにはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者となった武雄市図書館・歴史資料館や海老名市立図書館などに象徴されるように、指定管理者制度を導入する公立図書館が増加した。瀬戸内市は教育や福祉政策に関するいくつかの事業で指定管理者制度を導入していたが、武久市長は事業の継続性の確保・住民との信頼関係・行政内での信頼関係などを理由に、公設公営の新図書館設置を選択。新図書館の館長候補を全国公募し、2011年4月には嶋田学が新図書館開設準備室長に入職した。嶋田は永源寺図書館(滋賀県東近江市)準備室に参画した経験を持つ。 2011年5月には「新瀬戸内市立図書館整備基本構想」を策定。この基本構想では7つの指針を示し、新図書館開館までに様々な取り組みを行った。嶋田は新図書館整備以外に瀬戸内市内の学校図書館の運営にも携わっている。武久市長就任後には学校図書室への司書の配置が進み、2012年4月時点では小学校10校中7校、中学校3校中3校に司書が配置されている。 全館共通で月代わりのテーマ展示 瀬戸内市立美術館や備前長船刀剣博物館などとの共同事業 瀬戸内市の施策への理解を深める特設コーナーの設置 保育園・幼稚園への移動図書館巡回 2011年11月以降には「としょかん未来ミーティング」という名称の市民ワークショップを年数回程度開催しており、市民の意見を図書館運営に取り入れている。第1回ワークショップでは瀬戸内市内の社会教育施設を見学し、図書館の新たな活用方法を探った。ワークショップの過程では前総務大臣の片山善博を招いた講演会なども行っている。 2011年度に基本構想を策定した時点では、2012年度に用地取得と実施設計、2013年度に建設工事を行い、2014年度に開館する予定だった。文部科学省生涯学習審議会社会教育分科審議会計画部会図書館専門委員会の「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準について」や日本図書館協会図書館政策特別委員会の「公立図書館の任務と目標」などを考慮して、基本構想では新図書館の規模を延床面積約2,800m2、蔵書冊数約20万冊(閉架冊数約13万冊)、年間受入冊数約11,000冊に設定している。 2012年3月には「新瀬戸内市立図書館整備基本計画」を策定。2014年3月にはデジタルアーカイブの一種である「せとうちデジタルフォトマップ」の運用を開始した。千葉県の南房総地域や大阪府の北摂地域でも類似の試みが行われているが、公共図書館が主体となったデジタルアーカイブとして営利目的の利用を許可した初のケースだとされる。 老朽化した郷土資料館を取り壊して新図書館の建設用地とし、郷土資料館を組み込んだ図書館を公民館に隣接させることとなった。この場所は岡山県立邑久高等学校に隣接しており、若い世代の自習場所なども目指している。2014年12月に新図書館の建設工事を開始。総工費は約9億6,190万円。開館予定時期は2015年夏、2016年4月、2016年6月と変更されている。
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