抗議運動での広範な利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 08:28 UTC 版)
「ガイ・フォークス・マスク」の記事における「抗議運動での広範な利用」の解説
2009年5月23日、イギリス議会の不正支出に抗議する、ガイ・フォークス・マスクを着けた抗議活動の参加者は、国会議事堂の外で偽の火薬の樽を爆発させた。 2011年には、ウィスコンシンでの抗議活動、その後の「ウォール街を占拠せよ」運動および他の「オキュパイ」(占拠せよ)運動において、ガイ・フォークス・マスクは民衆の反抗運動のシンボルとして各国で使われた。2011年10月、社会運動家のジュリアン・アサンジは「ロンドン証券取引所を占拠せよ」運動にガイ・フォークス・マスクを着けて参加したが、警官から促されて仮面を外した。 2012年1月、ポーランドの ACTA 調印に対する抗議運動でガイ・フォークス・マスクが使われた。 2012年6月10日、インド・ムンバイにて、アノニマスのメンバー100名と大学生たちが運動場のアザッド・マイダンに集まり、全身黒づくめでガイ・フォークス・マスクを着け、インド政府によるインターネットの検閲に抗議した。 アラブの春に触発された2011年のバーレーンの抗議運動で使われたガイ・フォークス・マスクは、同国で2013年2月に禁止されたが、その2・3か月前には同じペルシャ湾国家のアラブ首長国連邦でも同様の措置がとられている。バーレーンの商工省は、「革命マスク」の輸入禁止は、「公共の安全」に関わる理由によるものだとした。『ボイス・オブ・アメリカ』が「異常なもの」と表現したこの決定は、その2年前から続いていた暴動を鎮めるための、政府の試みの一つだった。しかしイギリスの人権活動家と『インデペンデント』紙のサミュエル・マストンは、禁止の効果を疑問視した。『マナマ・ボイス』が報じたところでは、禁止措置の後、抗議活動でガイ・フォークス・マスクを着ける人は却って増えたという。 ガイ・フォークス・マスクは、2012年のタイ王国での反政府運動、2013年のトルコでの反政府運動、同年のブラジルでの抗議運動、同年のエジプトでの反政府運動でも使われた。 2013年5月、サウジアラビア政府はガイ・フォークス・マスクの輸入を禁止し、販売されているものは全て没収すると発表した。イスラム省は、この仮面は「反乱と復讐のシンボル」だと述べ、導師や父兄に対し「それらは安全を脅かし混乱を助長するよう若者を扇動する」と警告した。サウジアラビアの83回目のナショナル・デーの前日にあたる2013年9月22日、宗教警察はガイ・フォークス・マスクの着用を禁止した。 カナダでは、C-309法案が可決・施行されて以降、抗議活動や違法な集会における仮面(ガイ・フォークス・マスクに限らず)の着用が禁じられており、現在では最長で10年の服役を課される。 2014年のベネズエラでの抗議活動では様々な種類の仮面が用いられ、ガイ・フォークス・マスクもその一つであり、ベネズエラの国旗の色に塗られたりした。 2019年香港民主化デモ(香港デモ)で、デモ参加者が当局による追跡を防ぐため等にデモ中に着用した。
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