禁止措置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 15:13 UTC 版)
ファンゲームは著作権侵害であるとして禁止する企業もある。ファンゲームは、その定義からして著作物の無断使用であるため、元の著作権者はファンゲーム企画に対して停止を命じることができる。ファンゲームの多くは、音楽やグラフィックを元のゲームから直接引用している。 2005年末、ヴィヴェンディ・ユニバーサルが「King's Quest」のファンプロジェクト「King's Quest IX: Every Cloak Has A Silver Lining」を禁止したことが話題になった。1998年に発売された同シリーズを締めくくる非公式な続編として制作される予定だった。手紙のキャンペーンとファンの抗議の後、ヴィヴェンディはその決定を覆し、ゲームの制作を許可した。 交渉の一環として、開発者はタイトルから「King's Quest」を削除することを要求された。 逆に、2004年の「Chrono Resurrection」(「クロノ・トリガー」のリメイクデモ)の中止を求めるファンの抗議は、スクウェア・エニックスによる禁止措置に対して何の結果ももたらさなかった。 任天堂は、知的財産(IP)の厳格な保護で有名であり 、スーパーマリオ64のHDリメイク 、 Another Metroid 2 Remake、 、No Mario's Skyのなど、多くの有名なファンゲームを禁止した。 任天堂はまた、「Pokenet」 や「Pokémon Uranium」などの様々なポケモンのファンゲームを削除した。 同様に、Spyro the DragonのファンゲームであるSpyro: Myths Awakenは、2018年9月にActivision(Spyro IPの現在の所有者)によって閉鎖され、その後Zeraとなった。元のコンテンツに置き換えられた。この法的措置の後、『Spyro 2: Spring Savanna』など他のファンメイドゲームも開発を中止している。以前にも2007年に、Piano Heroというオープンソースソフトウェアに対して、Activisionが停止命令書を送って法的措置をとり、Synthesiaという名前に変更されたことがある。 2021年、Rockstar Gamesの親会社であるTake-Two Interactiveが、ゲーム『Grand Theft Auto III』と『Grand Theft Auto: Vice City』をNintendo Switchなどの現代のプラットフォームでプレイできるようにするリバースエンジニアリングプロジェクト「re3」および「reVC」の作者を相手に訴訟を起こした。Take-Twoは、「GTAの派生ソースコードやゲームのオーディオビジュアル要素をコピー、翻案、配布する権利を保有していないことを十分認識しており、そのような行為は著作権侵害にあたる」と主張し、さらにこのプロジェクトが同社に「取り返しのつかない損害」を与えたと主張している。
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