戦争小説『砲火』とは? わかりやすく解説

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戦争小説『砲火』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/01 15:40 UTC 版)

アンリ・バルビュス」の記事における「戦争小説『砲火』」の解説

1914年第一次世界大戦勃発し同年8月2日に発せられた総動員令(Mobilisation française de 1914)では20歳から38歳健康な男性兵役服させることを定めていたにもかかわらず41歳でもともと肺が弱かったバルビュスが、同日即座に志願した1914年8月9日『リュマニテ』紙に掲載された同紙編集長宛のバルビュスの手紙には、「予備兵とされたが、前線で戦うことを希望し、まもなく一歩兵として出発する。… この戦争社会戦争であって、… 軍国主義帝国主義対す闘いである。… 自分の命を犠牲にしたとしても、また、喜んで戦地赴くであれば、それはフランス人としてのみならず、人間としてである」と書かれている1920年刊『戦士のことば』所収)。 フランス語版ウィキソースに本記事関連した原文あります。『砲火Le Feu)』 バルビュス17か月わたって兵役就いた。うち、11か月は一兵士次いで衛生兵として前線戦ったが、病に倒れ参謀本部事務局、さらに野戦病院勤務したこの間体験を妻に書き送り、これをもとに小説砲火』を執筆した。これをジャーナリストのギュスタヴ・テリー(フランス語版)が戦時中検閲抵抗して1916年、自ら主宰する新聞ルーヴルフランス語版)』に連載し同年、フラマリオン社(フランス語版)から刊行されゴンクール賞受賞した塹壕戦塹壕での兵士の生活を描いたこの小説は、一部右派ナショナリズム新聞・雑誌では「敗北主義」と批判されたものの、戦争のさなかにあって戦意鼓舞するために戦果誇張した戦争理想化したりするのとは逆に、その悲惨さ恐怖不条理ありのまま描いた作品評されバルビュスは「塹壕ゾラ」と称された。 同じく大戦中の翌1917年バルビュス前年ヴェルダンの戦い負傷した社会主義作家レイモン・ルフェーヴルフランス語版)、シャンパーニュ戦いフランス語版)で負傷した作家ポール・ヴァイヤン=クーチュリエ(フランス語版)(後に共産党の機関紙『リュマニテ』編集長とともに在郷軍人共和派協会フランス語版)(ARAC)を設立した。これは退役軍人戦争犠牲者への補償反戦平和運動記憶の継承反植民地主義反ファシズムのための「自由、平等、友愛」という共和国理念促進目的とする団体であり、労働インターナショナル・フランス支部フランス社会党SFIO)、共産主義インターナショナル・フランス支部(SFIC、現フランス共産党)の支持得た2度の大戦経てその役割変わったものの、現在も活動続けている。

※この「戦争小説『砲火』」の解説は、「アンリ・バルビュス」の解説の一部です。
「戦争小説『砲火』」を含む「アンリ・バルビュス」の記事については、「アンリ・バルビュス」の概要を参照ください。

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