性別の設定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 15:11 UTC 版)
「ポイズン (ファイナルファイト)」の記事における「性別の設定」の解説
ポイズン(とロキシー)の性別の設定については、「女性」とされる場合と「ニューハーフ」とされる場合があり、作品や見解によって揺れがある。 開発当初は性別は「女性」だったが、CAPCOM・USAから「女を殴るなどとんでもない」ということから急遽ニューハーフ設定となった。 ポイズンのデザインを担当した安田朗は、夫の暴力(DV)に苦しむアメリカの女性が『ファイナルファイト』でポイズンが殴られる場面を見て「女性への暴力を助長する」と抗議したため、カプコンが「彼女は彼だから問題ないんです」と言い訳をしたと説明している。また安田は「不良のカッコイイお姉さんというイメージ」「個人的な見解としてアメリカではニューハーフ、日本では女性という設定で見ている」と語っている。また、2015年に安田は「日本では女、外国ではニューハーフです」と答えている。 書籍によってはニューハーフ設定は本来北米仕様のもので、少なくとも日本では女性の設定のままとされている。 USA版からニューハーフという設定となった、という情報もあるが、実際には初期のキャラクターデザインのラフ画時点においてもポイズンの性別がニューハーフとされていた痕跡が見られる。 1990年に発売された国内スーパーファミコン移植版『ファイナルファイト』の取扱説明書にはニューハーフと明記されており、三人称は「彼?」となっている。1991年に徳間コミュニケーションズから発売された攻略本『ファイナルファイト スーパーファミコン スーパーヒントブック』でもポイズンとロキシーについて「この2人は男(オカマ)です」と明記されている。 1991年に発売されたUSAのSNES移植版『Final Fight』では、ポイズンとロキシーは「ビリー」(Billy)と「シド」(Sid)というパンク・ファッションの男性に替えられている。リメイク版である『ファイナルファイトONE』(GBA版)の海外版も同様の措置が取られている。 1993年の国内ファミリーコンピュータ版『マイティファイナルファイト』にて、身なりが似ているポイズンキッス(POISON KISS)が登場している。ポイズンの「妹」で正真正銘の女性であり、「ニューハーフの兄が2人いるが、彼女もよく男と間違われる」という設定が存在する。 1997年に発売された『ストリートファイターIII 2nd IMPACT -GIANT ATTACK-』にポイズンがヒューゴーのマネージャーとして登場したが、作中では性別について触れられなかった。後に同作をコミカライズした中平正彦による漫画『RYU FINAL』においては、ポイズンがニューハーフとして登場している。 1999年に発売された『ファイナルファイト リベンジ』では初のプレイヤーキャラクターとして登場し、設定上も完全な「女性」として扱われている。 2006年に発売された『SNK VS. CAPCOM カードファイターズDS』におけるポイズンのカードテキストでは、「ドコにナニを入れてどうすればああなるのかはまったくの謎だが、とりあえずれっきとしたオトコ」「自分と瓜ふたつの、ポイズンキッスという妹がいる」として紹介されている。 2006年に発売された『カプコン クラシックス コレクション』のゲーム内で閲覧できる設定資料ではポイズンとロキシーのスケッチに「ニューハーフ」と付記されたものがある他、キャラクター紹介でも共にニューハーフとして紹介され、ロキシーは自身がニューハーフでいることが実は嫌だったりする旨の記述がされている。2014年に公開されたカプコン公式サイトのコンテンツ「カプコン伝説」では、ポイズンの性別設定は後付けであるため安田朗が描いたラフスケッチの段階には書かれていないと説明されている。 2007年にカプコンの小野義徳は「北米での公式設定は性転換手術を受けて男性から女性になった人、日本ではうまく隠して女装していることになっている」と語っていたが、2011年の東京ゲームショウでインタビューを受けた際に、小野はポイズンの性別について「カプコンの公式回答では、これまでもこれからも回答も持たない」と答えている。 2012年に発売された『ストリートファイター X 鉄拳』で再びプレイヤーキャラクターとして登場。このゲームの公式サイトでは性別は「女性」となっており、ゲーム中の「女性キャラクターをすべて倒す」というミッションでも女性扱いの敵として登場するが、一方で吉光とジャックX、ポール、マードック、平八、クロに上記の性別変更ネタを元にした対ポイズン勝利メッセージも存在する。 2012年に配信された『鬼武者Soul』では性別欄に「-」と書かれており、性別が伏せられている。 2013年に配信された『ストリートファイター×オールカプコン』ではポイズンのステータスのタイプのひとつとして「ファイナルファイト」などと共に「女性」が設定されている。 2014年に『ファイナルファイト』の企画を手がけた西谷亮は「大人の事情があると思うが、作者としての個人的感想は女性」と答えている。 2019年に『ストV』のDLCキャラクターとしてポイズンが配信されたが、SHOPを担当する火引百合子がポイズンの性別を訝しんでいる他、シャドルー基地ステージ「Lair of the Four Kings」でポイズンがモニターに叩きつけられた際のキャラクターデータにて、性別の欄が「Unknown」(不明)と表示される。
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