導入期とは? わかりやすく解説

導入期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 10:19 UTC 版)

イギリスの鉄道フランチャイズ」の記事における「導入期」の解説

フランチャイズ制は、イギリス国鉄民営化一環として1993年鉄道法(英語版)によって設置されたものであり、1996年開始された。 当時ジョン・メージャー首相国有化前ビッグ・フォー相当するような4つ会社への分割民営化想定していたのに対し大蔵省新自由主義シンクタンクアダム・スミス研究所英語版)の提案推していた。これはインフラ保有整備と列車の運行分離上下分離方式)し、旅客輸送7年単位フランチャイズ制によって行うというものであった最終的に後者の案に近いものが採用され準備段階として25のシャドー・フランチャイズが創設された。これらのシャドー・フランチャイズは鉄道フランチャイズ庁長官(Director of Passenger Rail Franchising)によってサービス水準補助金金額決定され列車運行会社との契約が行われた。 1993年鉄道法では、フランチャイズ庁長官が最低サービス水準初回契約では当時イギリス国鉄と同水準)を定めた旅客サービス基準Passenger Service Requirement)を公表し競争入札を行うことになっていた。落札者金額面のみで決定され、国へ支払われる契約金最大/国からの補助金最小限事業者契約与えられた。契約締結後旅客サービス基準満たされてない場合にのみ中途終了が可能であり、途中段階として罰金払わせることができた。 大蔵省当初競争維持のためフランチャイズ契約の期間を3年程度とすることを考えていたが、事業者にとって訴求力がないことが判明し1995年契約期間を5~7年大規模投資必要な場合はさらに長期)とすることが発表された。1995年12月19日サウス・ウェスト)・20日(グレート・ウェスタン)には最初フランチャイズ契約締結され、翌1996年2月4日のサウスウェスト・トレインズトゥイッケンハム駅05:10ウォータールー駅行きフランチャイズ制の下で運行され最初列車となった。なお、民間運行初便はこの列車ではなくはサウス・ウェールズのフィッシュガード発カーディフ行き列車代行バスであった1997年3月31日スコットレール(ナショナル・エクスプレス)をもってすべてのフランチャイズ契約締結運行開始された。鉄道フランチャイズ局は移行遅延に関して批判されたが、局が対策できるものではなく原因政府本体にあるとした。初期入札が行われた4つフランチャイズでは、政府予測反し応札者がそれぞれ4社ずつしかなかったが、移行進行するにつれて応札増えていった。25フランチャイズ設定された中、最終的な落札者13社に集約されており、多くバス会社であった航空海運企業入札もあったが大半失敗している)。また、財政上の問題により、マネジメント・バイアウト試み3つのフランチャイズ除き成功していない。 複数フランチャイズ獲得したのはナショナル・エクスプレス英語版)(ガトウィック・エクスプレスミッドランド・メインライン、ノース・ロンドン、セントラル・トレインズスコットレール5つ))、プリズム・レール(英語版)(ロンドン・ティルベリ・サウスエンド、ウェールズウェスト英語版)、ヴァレー・ラインズ(英語版)、ウェスト・アングリア・グレート・ノーザン英語版)(4つ))、コネックス(→ヴェオリア・トランスポール)(サウス・セントラル(英語版)、サウス・イースタン英語版))、ヴァージン・レール・グループ(英語版)(ウェスト・コーストクロスカントリー)、MTL英語版)(マージーレール・エレクトリックス(英語版)、ノース・イースト英語版))、ステージコーチグループ(英語版)(サウスウェスト・トレインズ、アイランド・ライン(英語版)(ワイト島・のちに前者吸収))、グレート・ウェスタン・ホールディングス(英語版)(グレート・ウェスタン、ノース・ウェスタン英語版))であった。なお、ファーストグループはグレート・イースタン(英語版)の1つのみを獲得していたが、1998年にグレート・ウェスタン・ホールディングスへの出資比率100%高めたことで合計3つとなったフランチャイズ契約期間基本的に7年7年半であり、例外としてグレート・ウェスタン及びミッドランド本線10年間、ロンドン・ティルベリ・サウスエンド、ガトウィック・エクスプレスサウス・イースタンクロスカントリーウェスト・コースト15年間、アイランド線が5年であった

※この「導入期」の解説は、「イギリスの鉄道フランチャイズ」の解説の一部です。
「導入期」を含む「イギリスの鉄道フランチャイズ」の記事については、「イギリスの鉄道フランチャイズ」の概要を参照ください。

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