字体と書体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 22:08 UTC 版)
詳細は「字体」および「書体」を参照 字体(じたい)とは、ある図形を文字体系の特定の一文字と認識でき、その他の字ではないと判断しうる範囲のこと。これに対して、文字体系に含まれる特定の文字の、図形としての具体的な形のことを字形(じけい)と言う。 字体の基準は、文字体系や表記体系によって異なる。逆に言うと、異なる文字体系同士でよく似た文字があっても、それらは別の文字と見なされる。一方の文字体系から他方が派生した場合や、双方が共通の祖先を持つ場合には字形・発音ともによく似た文字が現れやすいが、たとえラテン文字の「A」とキリル文字の「А」のように字形・音価ともほとんど同じ場合でも文字としては別の文字である。漢字の「二」と片仮名の「ニ」のように関係があるとも無いとも言い難いものや、片仮名の「ユ」(弓の部分)とハングルの「그」(ㄱ+ㅡ)のように全くの偶然の一致によるものも、別々の文字体系に属する別の文字である。字体の基準は、言語や時代によっても変化することがある。たとえば漢字で、「吉」の3画めを1画めより長めにするか短めにするかという違いは字体の違いとなることがあるが、現代の日本の常用漢字ではこの違いを区別しない。 文字コード(後述)では、個々の符号が表しうると考えられる字形を抽象して特にグリフ(英: glyph)と呼ぶことがある。 書体(しょたい)とは、ある文字体系で、字体を一貫した特徴と様式を備えた字形として表現したものをいう。漢字の手書き文字での篆書、隷書、楷書、行書、草書や、活字やフォントの明朝体、ゴシック体、ローマン体、セリフ、サンセリフなどは書体である。
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字体と書体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 10:09 UTC 版)
1950年代から、当用漢字表外の漢字の表記について朝日新聞社が独自に簡略化した通称朝日文字と呼ばれる字体が使用されていたが、2007年1月15日に約900の漢字について康熙字典体に基づく字体に改められ、紙面から姿を消した。 現代日本で新聞の本文に使われる活字書体(フォント)は横長の扁平活字が一般的になっているが、1941年に朝日新聞が新聞各社に提案し、同年12月に導入したのがその始まりである。新聞による扁平活字の使用自体には1904年から1916年までの萬朝報という前例がある。 新聞社が独自の書体を開発・保有するのは日本国内でも数社に限られるが、朝日新聞が用いる朝日書体はそのうちの一つ。1940年から1953年まで大阪本社に在籍した太佐源三による書体を基に拡充され、印刷機材などの変更に合わせて改刻されてきた。出版社・新聞社やデザイナーから使用したいという要望が多く寄せられていたことから、2013年7月以降イワタを通じて書体がOpenType形式で発売されている。 欄外の横題字も太佐源三によるデザインであるといわれている。
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