好酸球 ( acidophilic leucycte )
好酸球
好酸球
好酸球
好酸球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/21 03:37 UTC 版)

好酸球(こうさんきゅう、Eosinophil granulocyte)は、白血球の一種である顆粒球の1つである。正常な末梢血でみられるのは成熟型で、普通染色標本でみると、エオジン親和性の橙黄色に染まる均質・粗大な顆粒(好酸性顆粒)が細胞質に充満し、核は通常2分葉で細いクロマチン糸でつながれ細胞周縁に偏在し、細胞の大きさは好中球に比べてやや大きく、直径10 - 15マイクロメートル。肥満細胞から出されるIL-5によって活性化する。
好酸球数は白血球の0.5 - 13%を占める。
機能
アレルギー反応の制御を行う。I型アレルギーで増加し、ヒスタミンを不活性化する。弱い貪食能力を持つ。
好酸球に含まれる顆粒
1. 晶質体 (crystalloid body)を含む顆粒。結晶状の構造が電子顕微鏡で観察される。この顆粒は主に以下の4つのタンパク質を含んでいる。
- 主要塩基性タンパク質 (MBP)
- 好酸球カチオン性タンパク質 (ECP)
- 好酸球ペルオキシダーゼ (EPO)
- 好酸球由来ニューロトキシン (EDN)
この中で、MBP, ECP , EPOは 原生動物と蠕虫類に対して細胞毒性を持っており、こうした生物の神経系を働かなくする。
また、histaminaseはヒスタミンの働きを中和し、arylsulfataseは好塩基球から分泌されたロイコトリエンを中和する。
2. アズール体 lysozymeを含み、取り込まれた異物を分解する。
好酸球が関係する病気
- 鼻茸
- 好酸球増多症候群
- 好酸球性筋膜炎
- Wells症候群(好酸球性蜂窩織炎)
- 慢性好酸球性白血病/特発性好酸球増加症候群
- 好酸球性肺炎
- 木村病
- 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
- 好酸球性消化管疾患
関連項目
好酸球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 08:37 UTC 版)
詳細は「好酸球」を参照 酸球は、腎臓の形をした分葉(英語版)した核(2~4個の小葉)を持っている。好酸球は、血流中で脱顆粒(英語版)する傾向があるため、顆粒の数はさまざまに変わる。好酸球の顆粒には、独特の毒性を持つ塩基性タンパク質とカチオン性タンパク質(例 カテプシン(英語版))が含まれているため、寄生虫(腸内線虫など)の殺滅に重要な役割を果たしており、IgEに結合する受容体はこの作業を助けるために用いられる。これらの細胞はまた、食作用に関与する限られた能力を持ち、プロフェッショナルな抗原提示細胞であり、他の免疫細胞(CD4+T細胞、樹状細胞、B細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球)の機能を制御し、腫瘍細胞の破壊に関与し、損傷した組織の修復を促進する。インターロイキン-5と呼ばれるポリペプチドは好酸球と相互作用し、好酸球の成長と分化を引き起こす。このポリペプチドは、好塩基球とTヘルパー2細胞(TH2)によって産生される。
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