大魔獣 ジャイガー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 14:54 UTC 版)
「ガメラ対大魔獣ジャイガー」の記事における「大魔獣 ジャイガー」の解説
デザインは特撮美術の矢野友久が手掛けた。公開前に『週刊ぼくらマガジン』(講談社)で名称公募された際のイラストでは、「野牛」のような姿となっている。エキスプロが韓国・台湾での仕事で忙しかったため、ぬいぐるみは開米プロダクションが製作した。四足怪獣だが、膝を地面につけずに演技され、「見栄え」を重視してデザインされたため、非常に動きづらかったという。6尺大の操演用ミニチュアも使用されている。 ウエスター島に眠っていたムー帝国の怪獣と言われる古代怪獣で、血の色は赤。ガメラはその存在を知っていたらしく、人間達が「悪魔の笛」を引き抜こうとするのを妨害するが、結局止められずに目覚めた。海水を飲み込み、頭部横のエラからジェット噴射させることにより、海上を時速300キロで滑走でき、貨物船も真っ二つにへし折る。短時間なら低空も飛行可能で、ガメラに対して二度に渡って勝利した強敵である。 ウエスター島では「悪魔の笛」と呼ばれる石像に動きを封じられていたが、実は低周波の音波が弱点である。悪魔の笛とは眠るジャイガーを静めるために生贄の血を注ぐよう造られた構造物であり、その内部で共鳴する低周波音によって結果的にジャイガーの動きを封じていたものである。なお、この音波は人間にも有害で、輸送中に南海丸の船員や大阪港の作業員が苦しむ現象も起きる。 ウエスター島でガメラと戦い、唾液固形ミサイルで手足を貫いて動きを封じてしまい、自分を封印した悪魔の笛を追って日本へ来襲。大阪城で追いついたガメラと2度目の戦いとなり、大阪城でのガメラとの再戦では、唾液固形ミサイルの戦法を学習したガメラによって空から攻められて劣勢になるが、隙を突いて、尾の針状の産卵管をガメラの首筋に突き刺し、ガメラを再びダウンさせて卵を産み付けてまたも撃退、悪魔の笛が運ばれた万博会場へ向けて進撃する。自衛隊は、万博会場に現れたジャイガーに対し、その弱点である低周波音をスピーカーで拡大してその動きを止める作戦を取るが、ガメラ復活のためにも電力を回していたため失敗する。 しかし人間達の活躍で復活したガメラの再リベンジによって、マグネチューム光線も輸卵菅も封じられ、戦法を出し尽くしたジャイガーは最早ガメラの敵では無く、最後は空飛ぶガメラに何度も飛びかかろうとしたものの届かず、ガメラによって投げつけられた悪魔の笛が額に刺さって死亡、死骸はガメラによってウエスター島に運ばれた。 本作の半切り・立て看用ポスターにはガメラとジャイガーの死闘を強調し、「吸血戦法」や「空中回転投げ」などジャイガーの「必殺技」の図解が盛り込まれた。 マグネチューム光線 頭の一本角から発する超高周波光線。曲線を描いて到達し、地上のすべてを焼き払い人間を一瞬で白骨化させる。当時の図鑑[要文献特定詳細情報]によっては「オレンジ光線」とも表記。 唾液固形ミサイル 鼻の両脇の角の先から唾液を固めた針を発射し、ガメラの手足を串刺しにして、これを甲羅に引き込められなくすることでガメラの動きを止める。劇中で特に名称は無いが、公開時ポスターでは「固形唾液ミサイル」と表記。 吸血戦法 尻尾の先端に輸卵管の針があり、その針でガメラの体内に卵を産み付け吸血寄生させる。寄生されたガメラの頭や前足が透けて見えることから、公開当時、「スケスケ戦法」とも呼ばれた。 マグネチック吸盤 前後両足の裏に「マグネチック吸盤」(電気掃除機の100万倍の吸引力)を具えており、離れたものを手元に引き寄せることができる。ガメラの甲羅に張り付いての「必殺空中回転投げ」という技を使う。
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