『ガメラ対ジャイガー』の特撮
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「ガメラ対大魔獣ジャイガー」の記事における「『ガメラ対ジャイガー』の特撮」の解説
本作制作時、すでに大映本社の経営は末期状態で、倒産の気配は濃厚だったというが、湯浅はそれでもアイディアを凝らし、ミニチュア特撮にこだわる演出姿勢を貫いている。万博会場がクライマックスの舞台であるが、パビリオンを壊すわけにもいかず、代わりに大阪市街地の特撮セットが組まれ、シリーズでは『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』(1967年)以来、久しぶりに見応えのある大規模な都市破壊の特撮シーンが描かれている。昭和シリーズで都市破壊が見られるのは、本作が最後である。 それでも製作費はギリギリの状態だったため、湯浅によると、最終的に大映社長の永田雅一に直談判して、あと特撮セット一杯分の約3,000万円の追加予算を得た。ガメラがジャイガーに寄生産卵され、苦しみながらやってくる大阪港発電所付近の特撮セットは、この予算で作られた。 ジャイガーの寄生卵描写で、ゾウの鼻を切開して寄生虫の塊を取り出す記録フィルムが劇中に挿入されるが、これは多摩動物公園に協力してもらい、ゾウにメイクし、ブタの回虫を使って撮影したもの。「気味が悪い」と評判だったというが、湯浅も「撮ってる僕も気味悪かった」と笑っている。そのまま映すのははばかられたため、フィルターをかけて白黒に処理してある。
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