大野晉とは? わかりやすく解説

おおの‐すすむ〔おほの‐〕【大野晋】

読み方:おおのすすむ

19192008言語学者国語学者東京生まれ橋本進吉師事し上代仮名遣い研究をすすめる。また、日本語の起源変遷についての考察本居宣長研究などでもすぐれた業績をあげた。著「日本語練習帳」「日本語の起源」「日本語以前」「日本語タミル語」など。


大野晋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/07 02:53 UTC 版)

大野 晋(おおの すすむ、1919年大正8年〉8月23日 - 2008年平成20年〉7月14日)は、日本国語学者文学博士論文博士・1962年)。学習院大学名誉教授




「大野晋」の続きの解説一覧

大野晋(母音融合)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 09:02 UTC 版)

上代特殊仮名遣」の記事における「大野晋(母音融合)」の解説

大野晋は、万葉仮名音読み用いられる漢字中国語における当時推定音(中古音)等から、イ段乙類エ段乙類オ段乙類甲類異な中舌母音持っていたと推定したIPA ではイ乙[ï(ː)]、エ乙[ɜ(ː)](説明では「半狭母音と言っているので[ɘ(ː)]か)、オ乙[ö]。エとオの間に、わずかな発音差し持たない母音2つも挟まり、半狭母音の列に4つもの母音集中するこの体系は、明らかに安定であったから、平安中期以降京都方言など日本語主要方言が、a, e, i, o, uの安定した5母音となる契機であった大野説明するまた、8母音のうちイ乙・エ甲・エ乙・オ甲の4つは、そもそも発現頻度相対的に少ない、専ら語中出現する、という特徴あり、か複合語など母音連続する際に生じていることが多いことから、連続する母音融合により生じた二次的な母音ではないか、と(これはすでに多く研究者にも言われていたことであったが)発想し、次のような母音体系内的再構行った上代日本語よりも遥かに古い日本語には本来 *a, *i, *u, *ö (= o₂) の4母音があった。(日本祖語母音説) 上代日本語のイ乙・エ甲・エ乙・オ甲は、上述4母音融合によって生まれた二次的母音であった具体的には、「ウ+イ甲」および「オ乙+イ甲」がイ乙(*ui, *əi > i₂)、「イ甲+ア」がエ甲(*ia > e₁)、「ア+イ甲」がエ乙(*ai > e₂)、「ウ+ア」がオ甲(*ua > o₁)に、それぞれ融合することで新しく二次的な母音生まれたこの内再構から、大野はさらに日本語における動詞の活用起源説明した四段動詞および変格動詞語幹末が子音であり、上一段動詞上二段動詞下二段動詞語幹末が基本母音であり、それぞれに語尾接続する際に、母音接触して母音融合起きた結果上古語にみられるような動詞の活用発生した理解すると、動詞活用かなりの部分説明可能となると考えた。以上の発想現在の日琉祖語理論でもある程度使われている。 大野は後に、この「本来的な4母音」が、オーストロネシア祖語大野自身表現では「ポリネシア語」)において推定される母音体系(*a, *e [ə], *i, *u)と類似していることから、日本語基層にはオーストロネシア語存在するではないか、という議論行った。 大野晋の4母音説は体系的に整ってはいるが、かならずしも充分な証拠があったとは言えなかった。とくにオ段甲類起源について問題多かったセルゲイ・スタロスティンは大野晋を支持したが、オ段甲類が*ua由来している理由として *ia > e₁変化並行的である。 沖縄語kwa子供」に上代日本語ko₁ は対応しているくらいし挙げることができなかった。 そのため、たとえばサミュエル・マーティンua または uə がオ甲になったという説について「これを支持するような良い例は全くと言っていいほど示されていない(Pitifully few good examples have been adduced to support this notion)」と言ったMartin 1987: 58)。

※この「大野晋(母音融合)」の解説は、「上代特殊仮名遣」の解説の一部です。
「大野晋(母音融合)」を含む「上代特殊仮名遣」の記事については、「上代特殊仮名遣」の概要を参照ください。

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