名護市長選挙
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2010年名護市長選挙 2009年(平成21年)の政権交代により誕生した民社国連立政権の鳩山由紀夫内閣は、沖縄県宜野湾市の普天間飛行場の代替施設移設問題では県外・国外移設を主張し、民主党は第45回衆議院議員総選挙のマニフェストでも普天間飛行場の県外、国外移設を掲げていた。しかし、代替施設の建設先が決められないまま名護市長選挙を迎え、民主・共産・社民・国民新・そうぞう・沖縄社会大衆6党は名護市辺野古への移設に反対する前名護市教育長の稲嶺を擁立。1月24日に行われた市長選で稲嶺は辺野古への移設を容認する姿勢を示していた現職の島袋吉和(自民党・公明党の推薦は受けなかった)を破り、初当選した。 稲嶺は当選後の会見で、「私は辺野古の海に基地を造らせないとの公約を信念をもって貫いていきたい」と発言した。1996年(平成8年)に、同市辺野古が、普天間基地の移設先に浮上して以来、稲嶺は初の移設反対派の市長である。 しかし、鳩山は2010年(平成22年)5月28日、日米両政府は普天間移設に関する共同声明を正式に発表し、移設先を同市のキャンプ・シュワブ辺野古崎地区とこれに隣接する水域とした。これに反発する稲嶺を支援するため「久辺3区 稲嶺進を支える会」が設立され、地元の合意を得るのは困難になるという声が出ている。辺野古への移設を決定した日米共同声明の発表に沖縄県知事の仲井眞弘多や稲嶺は不快感を表明した。 ※当日有権者数:44,896人 最終投票率:76.96%(前回比:+1.98pts) 候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持稲嶺進 64 無所属 新 17,950票 52.31% (推薦)民主党・共産党・社民党・国民新党・沖縄社会大衆党・政党そうぞう 島袋吉和 63 無所属 現 16,362票 47.69% 2014年名護市長選挙 2013年(平成25年)12月27日、沖縄県知事の仲井眞弘多が普天間飛行場の移設先である名護市辺野古の、政府の埋め立て申請を承認する意向を表明。さらに仲井眞は、翌年1月の名護市長選挙において辺野古への移設推進を掲げる末松文信(元沖縄県議会議員・名護市副市長)への支持を表明した。これに対し稲嶺は、2010年の市長選に引き続き辺野古への移設反対を表明し、沖縄社会大衆党、日本共産党、社会民主党、生活の党の推薦を受け、再選を目指して出馬。1月19日投開票の名護市長選挙において、自民党推薦の末松文信を4千票超の差で破り、再選。 ※当日有権者数:46,582人 最終投票率:76.71%(前回比:-0.25pts) 候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持稲嶺進 68 無所属 現 19,839票 55.85% (推薦)共産党・生活の党・社民党・沖縄社会大衆党 末松文信 65 無所属 新 15,684票 44.15% (推薦)自由民主党 2018年名護市長選挙 詳細は「2018年名護市長選挙」を参照 2018年(平成30年)の任期満了に伴う名護市長選挙は、沖縄県宜野湾市の普天間飛行場の辺野古移設を着実に進めたい安倍政権と、反基地を貫く翁長知事率いるオール沖縄勢力との「代理戦争」として位置づけられ、同年秋に控える沖縄県知事選の前哨戦として両陣営は国政選挙並みの総力戦を展開し、全国的に高い注目を集めた。現職の稲嶺は2010年、2014年の市長選に引き続き辺野古への移設反対を表明し、社民党・日本共産党・自由党・沖縄社会大衆党・民進党・立憲民主党の推薦を受け、再選を目指して出馬したが、新人の渡具知武豊に得票率9.2%の大差をつけられ落選。 ※当日有権者数:49,372人 最終投票率:76.92%(前回比:+0.21pts) 候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持渡具知武豊 56 無所属 新 20,389票 54.6% 自由民主党・公明党・日本維新の会 稲嶺進 72 無所属 現 16,931票 45.4% (推薦)社民党・共産党・自由党・沖縄社会大衆党・民進党(支持)立憲民主党
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