名古屋拘置所職員による情報漏洩事件に関連した訴訟とは? わかりやすく解説

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名古屋拘置所職員による情報漏洩事件に関連した訴訟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 15:49 UTC 版)

大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件」の記事における「名古屋拘置所職員による情報漏洩事件に関連した訴訟」の解説

法務事務官副看守長として名古屋拘置所処遇部・処遇部門勤務していた同所職員(以下「副看守長」)は2008年平成20年8月16日 - 2009年平成21年11月21日ごろまでの間、前後27回にわたり名古屋拘置所内で被告人KM対し、他の被収容者信書発受相手氏名などの情報記載したメモ交付し職務上知得た秘密漏らした。また法務事務官看守として名古屋拘置所処遇処遇部門勤務していた同所職員(以下「看守」)も2009年7月28日 - 2010年平成22年2月17日ごろまでの間、前後7回にわたり拘置所内で被告人KM対し、他の被収容者信書発受相手氏名などの情報同様に漏洩した一方で被告人KM上告中(2008年8月ごろ - 2010年9月)に副看守長看守加えて主任矯正処遇官対し、他の収容者氏名や彼らの外部交流者・差し入れに関する個人情報住所氏名など)を複数回にわたり自身提供することを唆し職務上知得た秘密を漏らすよう唆した。このことで嫌疑掛けられKM2010年12月27日、同拘置所所内司法警察員資格刑事施設収容2902項による規定)を有する同所職員から国家公務員法違反名古屋拘置所職員守秘義務違反事件被疑者として事情聴取されそうになったが、これを拒否した結局名古屋地検検察官2011年4月21日付で名古屋拘置所収容されている人物からの「被疑者KM情報漏洩唆した」とする告訴状受理して認知立件したが、名古屋地検2011年8月19日付でKM不起訴処分とした。 この事件被疑者として捜査受けたKM2011年4月 - 8月弁護士2人と計8回にわたり接見申し込んだが、拘置所側は接見認めなかったり、職員立ち会わせたりなどした。このため原告死刑囚KMは「刑事訴訟法認められ接見交通権などを侵害された」として、弁護士2人とともに国に計776万円損害賠償求めた民事訴訟起こした2014年平成26年8月28日名古屋地裁民事第9部福井章代裁判長)は「KM名古屋地検検察官から事情聴取を受けるなどしており、不起訴処分にされるまでは事件被疑者として扱われていた。接見交通権侵害され精神的苦痛受けたのは明らかだ」と認定し、国に対し原告63万円支払うことを命じ判決言い渡した一方で死刑囚HMは「上告中の2008年8月 - 2010年2月にかけ、自身の手紙や面会日・面相手差し入れ内容などに関する情報名古屋拘置所職員副看守長看守2人)により、計26回にわたって本事件共犯者死刑囚漏らされたほか、副看守長漏洩の際のメモ自身指してバカ発信』などと記載した」として、国に損害賠償160万円支払い求め国賠訴訟起こした名古屋地裁堀内照美裁判長 / 判決朝日貴浩裁判長代読)は2014年4月18日に「原告死刑囚HM)は事件共犯者主従関係争っており、特に情報提供望まないことは容易に推測できる職員行為精神的苦痛与えるものである言わざるを得ない」と認定して原告死刑囚HM訴え一部認め、国に「精神的苦痛への慰謝料」として10万円の支払い命じ判決言い渡した加えて死刑囚HMは「名古屋拘置所職員2人2007年平成19年) - 2009年の計21回にわたり、自身の手紙や面会日・面相手差し入れ内容のほか、事件鑑定提訴に関する会話内容共犯者死刑囚漏らした」として国に180万円損害賠償求め国賠訴訟起こし名古屋地裁加島滋人裁判長)は2016年9月2日に「情報漏洩プライバシー権通信の秘密死刑囚防御侵害しており違法だ」と指摘して国に慰謝料39万円支払い命じ判決言い渡した。 またこれとは別に死刑囚HMは「2008年8月 - 9月にかけ、名古屋拘置所職員当時上告中だった自身旧姓・名前や起こした事件の内容などの個人情報別の収容者漏らした」として賠償金60万円求め国賠訴訟起こした。国側は第一審名古屋地裁)から職員による情報漏洩否定し名古屋地裁片田信宏裁判長)は2014年3月7日原告HM側の請求棄却する判決言い渡した。しかし原告控訴したところ、名古屋高裁民事第1部木下秀樹裁判長)は2015年2月5日原判決変更し被告・国側に対し30万円支払い命じる(原告HM逆転勝訴判決言い渡した

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