各国での利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/04 03:31 UTC 版)
MOX燃料集合体は1960年代からベルギー、アメリカ、ドイツ、イタリア、オランダ、スウェーデン、フランス、スイス、日本、インドの原子力発電所で装荷された。 各国での搭載実施状況国名装荷実施時期備考ベルギー1963年~ 2019年現在、デッセルにあるFBFCインターナショナル社のプラントでPWR用燃料とMOX燃料の組み立てが行われている。 アメリカ1965年~1985年 国内再処理についてはカーター政権が核不拡散の観点から無期延期とし、レーガン政権で解除されたものの再処理に参入する企業はなくプルサーマルも行われなかった。 ドイツ1966年~ 1990年代半ばまで国内でのクローズドサイクルの実現を目指していたが、コストの高騰や反対運動があり、バッカースドルフ再処理施設やハナウMOX燃料加工プラントの計画が相次いで中止となった。2019年現在、ドイツ国内にウラン転換施設はないが、濃縮はグローナウにあるウレンコ社のプラントで濃縮、リンゲンにあるANF社のプラントで軽水炉用燃料加工が実施されている。 イタリア1968年~1982年 1987年の国民投票後に原子力発電が全廃されたが、国内に貯蔵された使用済核燃料の再処理契約をフランスのAREVA社(現在のオラノ社)と結びフランス国内で再処理が行われている。 オランダ1971年~1993年,2014年~ 2011年にボルセラ原子力発電所がMOX燃料装荷の許可を取得し、2014年からMOX燃料の装荷が実施されている。 フランス1974年~ 国が株式の大半を所有するオラノ社がウランの資源調達から再処理まで行っておりクローズド燃料サイクル政策が採用されている。 スウェーデン1974年~1979年 スイス1978年~ 2005年の原子力法により2006年7月から10年間再処理が凍結されたが、福島第一原子力発電所事故により政策が転換され、2018年の改正原子力法により再処理が禁止された。国内に再処理工場はなくイギリスやフランスに再処理を委託しており、既契約分は2014年末までに全て再処理され、MOX燃料に加工されてスイス国内の原子炉に装荷されることになっている。 インド1994年~ バーバ原子力研究センター(BARC)の各地の再処理プラントでPHWR使用済燃料の再処理が行われている。
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